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平穏
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めて、満たされた気持ちで一息ついた。

「ご馳走様でした。」

????お姉ちゃんがにっこり笑って、お粗末さまでした、と言う。よかった。やっぱりお姉ちゃんには笑顔が似合う。

「上手に作れなくてごめんね、明日は気をつけるから……」
「大丈夫。私も手伝うね。」

????明日。明日も、この優しい世界で暮らせるのかと思うと、私は胸が苦しくなるほど嬉しくなった。

「今何時?」
「えっとね、今は9時くらいだよ。」
「そっか。じゃあ、お昼は私が作るね。」
「えっ、ハルちゃん料理できるの?」

????正直なところ、分からない。でも、これで少しでも記憶を取り戻せたらいいと思うし、何より……

「朝ごはんのお返しがしたいの。下手だったらごめんね。」
「うん、わかった!」

????お姉ちゃんは私の気持ちを汲んで、快く頷いてくれた。

????ありがとうお姉ちゃん。



????場所は変わってショッピングモール。さっき着替えた時にお姉ちゃんの服を借りたのだけど、サイズが合わなかったから、私の服を買ってくれるみたい。

「いやー、腕が鳴るねー!ハルちゃんスタイルがいいから、何でも似合いそう!胸はないけど。」
「そ、そうかな。お姉ちゃんには言われたくない……」

????今は「さかな」という平仮名と、まな板の上に置かれた、どこか哀愁の漂う魚の絵が描かれているTシャツと、短パンを着ている。

「私これ結構好き。」
「どうかしてるってそのセンス。」

????お姉ちゃんに手を引かれて入ったのは、女の子らしいキラキラしたお洋服が沢山あるお店。

「さ、まずはここー。」

????お姉ちゃんは小さな体を洋服掛けに潜り込ませるようにして洋服を選んでいく。私も、何となく近くにあったワンピースを手に取る。ちらりと値札を見ると……

「ゼロがひぃ、ふぅ、みぃ、よ……」

????ダメなやつだ。

「お、お姉ちゃーん」
「何ー?」
「こことは違うところに行きたいな」
「どうして?あ、それよりハルちゃん、これどうかな!」

????お姉ちゃんが掲げて見せたのは、紺色のふわふわしたシフォンの可愛いワンピース。白く清楚な花柄の刺繍が裾にある。

「可愛い……」

????でしょ?とお姉ちゃんが笑う。可愛いと思うけど、高そうだ。

「さっそく試着しよー!」
「え、ええ……」

????あれよあれよと言ううちに、試着室に押し込められてしまう。

「着てみてね!」

????カーテンの向こう側から聞こえるお姉ちゃんの声は、とても弾んでいる。着ないのは申し訳ない。

「……あとで気がつくよね……」

????私は、少し照れくさいような、嬉しいような気持ちで、ワンピースに
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