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魔法少女リリカルなのは 〜最強のお人好しと黒き羽〜
第三十四話 誓いをここに
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ずに混乱していると、柚那の泣き声が聞こえてきた。
「心配したんです……ぐすっ。 もし、このまま起きなかったら、とかぁ……死んじゃったら、とかぁ……怖くてっ、心配したんですよぉ!!」
ギュッと、俺を包む何かの力が増した。
ああ、俺は柚那に抱きしめられているのか。
納得して、少し安心して、だけど柚那を泣かせてしまったことに申し訳なさでいっぱいで。
なんて言葉を紡げばいいのか、今度こそ何も浮かばなくなった俺は、両腕を柚那の背中に回してめいっぱいに抱きしめ返した。
「ぐすん……ズルいです。 そうやって優しいことすれば、私が許すとでも思ってるんですかぁ?」
俺は無言で首を左右に振る。
「心配かけても、ごめんなさいって言えば大丈夫だって、勘違いしてたんですかぁ?」
俺は無言で……首を縦に振った。
「馬鹿……馬鹿ぁっ!」
抱きしめていた腕はそのまま、柚那は拳を作ってポコポコと殴ってくる。
それに痛みはない……はずなのに、心はズキズキと痛む。
俺が命懸けで……いや、命を捨てるように戦い続けたら、こうして悲しむ人が増えていくのだろうか?
俺が馬鹿をする度に、柚那たちは泣いてしまうのだろうか?
そう思って、俺はようやく、管理局のみんなが俺を休ませようとした理由を理解した。
みんな、俺が無茶をしている姿を見て……怖くなったんだ。
死ぬギリギリで戦う俺が。
いつ死んでもおかしくない、綱渡りな戦いの日々を過ごす俺を、見ていられなかったんだ。
「お願いだから……もっと、生きようと努力してよぉ……」
ハッと、目が覚めるような一言だった。
驚きのあまり顔を上げると、そこには涙を流し続けている柚那の悲痛な顔が目の前にあった。
俺の頬に落ちる涙を感じながら、柚那は俺を真っ直ぐに見つめて言葉を紡ぐ。
「生きる理由が分からないなら、私のために生きて。 私じゃ足りないなら、お姉ちゃんのために、なのはさんのために、他の仲間のために……。 お願いだから、生きてよ……いなくならないでよぉ……お兄ちゃん!!」
「っ!!」
叫びが、耳を通して、心の奥の奥……魂に響き渡った。
目の前にある大切な者が、俺のことを大切に想ってくれる。
そんなことが、こんなにも嬉しいものだなんて思わなかった。
俺は、守るだけの側で十分だった。
この世界は理不尽で、そればかりで、救われないことばかりだ。
たった一夜で家族の全てを失うことだってあるくらい、救われない世界だ。
そんな世界で、ほんの少しの希望になりたいって思って、管理局に入った。
目の前の存在を大切に想い、守り続けよう。
その結
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