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魔法少女リリカルなのは 〜最強のお人好しと黒き羽〜
第三十四話 誓いをここに
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てくれて、こうして地球で過ごすことになっても、俺はジュエルシードの事件に身を投じた。
結果、ケイジさんに負けただけでなく、今日まで長い眠りについてしまった。
身から出た錆とするならば、随分多い錆だったわけだけど。
「心配、かけたな」
「ホントです」
「はい、ごめんなさい」
否定せず即答され、俺も即答するように謝罪した。
傍で見守るなのはと雪鳴は困ったような笑みを浮かべながら俺たちを見つめている。
介入しないあたり、どうやら二人も柚那と同じ心情だったのだろう。
当たり前か。
俺も同じ立場だったら同じことを考えるだろう。
「それに、約束を破りました」
「約束?」
「何も言わずに、いなくなったりしないって」
「ぁ――――っ」
それは柚那と雪鳴の二人にした約束だった。
再会して、二人の家でした約束。
忘れないようにしていたはずなのに、結局俺は忘れて、破ってしまった。
「ごめん」
それしか、言えなかった。
自分がどれだけ白状な人間なのかを思い知らされる。
恥ずかしい。
柚那に対して兄貴振って偉そうにしていた自分が、たまらなく恥ずかしかった。
大切な約束一つ果たせない男が、何を偉そうにって。
俺は結局、自分勝手に戦っていただけだったんだ。
あの時……ケイジさんに戦いを挑んだとき、ケイジさんに勝てば俺たちはジュエルシードを……フェイトを救えると思ったんだ。
そのために戦おうって思って、勝とうって思った。
だけど、逆のことを考えていなかった。
もし負けたら?
その結果が何を指すのか、これっぽっちも考えていなかった。
勝つことしか考えなかった俺は、負けることで生じるリスクを一つも考えなかったが故に、柚那達と交わした約束を忘れていたんだ。
「ホントに、ごめん」
心の底から全ての想いを込めて、俺は深々と頭を下げた。
そのまま俺は、柚那の返事を待った。
目を閉じずに、俺の視線は海面を見つめていた。
そこには俺たちの影が薄らと写っていたけど、鏡ほど綺麗に反射しておらず、柚那の表情を知ることはできない。
それが凄く怖かった。
人に叱られるっていうのは、それこそ久しぶりだった。
怒られることは仕事をしていれば沢山あったけど、こうして叱られるのは本当に久しぶりで、慣れないが故にどうしていいのかわからなくて、怖いんだ。
「……馬鹿」
短く、小さな声音の一言が耳に響いた瞬間、柔らかな温もりが俺の頭を……そして顔を包み込んだ。
ふわりと甘い匂いに包まれながら、俺は何が起こったのか状況を理解でき
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