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魔法少女リリカルなのは 〜最強のお人好しと黒き羽〜
第三十四話 誓いをここに
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今のは……」
《ご想像の通り、外部の魔導師による転移魔法です》
「そうか……」
アイツを消した魔法の正体。
予想はついていたけど、やはり稲妻を発生させた魔導師の転移魔法だったのか。
アレにもし狙われたら、俺たちは敵のアジトに転移させられてたわけだが、そうならなかったのは……恐らく先ほどまでの稲妻を発生させる魔法で多くの魔力を消費させたからと考えるべきだろう。
ならばこれ以上、部外者による魔法の発生はない……か?
「……」
戦いが終わり、アマネを武器からデバイスの姿に戻して一息つく。
そうして思い出すのは、先ほどのイル・スフォルトゥーナの表情だった。
大きく見開いた瞳に頬を釣り上げた笑みを浮かべ、ドスの効いた声が俺を呪うように響き渡る。
俺がアイツに名前を教えたのは、アイツが問うた理由を悟ったから。
ジュエルシードの残り全てが発見され、俺たちとイル側の双方に分かれた。
つまり、次に俺とアイツが戦う時は、互いの持つ全てのジュエルシードを賭けた戦いになる。
勝ったものがそれを得て、負けたものが全てを失う。
そしてそれは、俺とアイツにとっては生死を分けた戦いになるだろう。
それを悟ったからこそ、俺は名乗ったのだ。
――――イル・スフォルトゥーナ、
お前を殺す者の名を――――。
「黒鐘君」
「っ……なのは」
後ろから呼ばれて俺は驚き、反射的に振り返る。
そこには、優しい笑みを浮かべたなのはがいた。
「おかえりなさい」
「……」
その一言に、俺は言葉を失ってしまった。
おかえりなさい。
そう言われたら、なんて言い返すんだっけ?
そんな馬鹿な疑問符が浮かんでしまったのだ。
分かりきったことが分からなくなるくらい、それを答える環境からかけ離れていたってわけらしい。
そんな自分に呆れ、だけどこうして帰りを待ってくれていた少女に、俺も……できる限りの笑顔で答えた。
「ただいま、なのは」
「うん」
満足げに頷いたなのはの左右に、雪鳴と柚那も現れる。
「黒鐘なら、目覚めるって信じてた」
雪鳴は淡々とそう言うけど、その顔は珍しく、嬉しそうに頬が緩んでいた。
それを指摘したら恥ずかしがるだろうから黙って返事をする。
「期待に応えられてよかったよ。 けど、もうちょっと早く起きたかったよ。 寝すぎてボーッとする」
目を細め、口を半開きにしてボーッとした表情を作ると、これまた珍しく雪鳴の笑いのツボにヒットしたようで笑ってくれた。
「ふふ。 ホントにそんな顔だったら可愛いのに」
「可愛い顔じゃなくて残念だ
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