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魔法少女リリカルなのは 〜最強のお人好しと黒き羽〜
第三十四話 誓いをここに
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「インフェルノ・グラトニーッ!」
漆黒の魔力はその形を龍のように模して、俺のディバイン・バスターを喰らうかのように口を大きく開いて衝突した。
黒と漆黒の衝突により、周囲に広がる大気を叩くような衝撃波。
近くにいるなのはとフェイトだけじゃない、その場にいる全員に伝わるほどの衝撃が広がっていた。
「ぐうっ!!」・「がぁっ!!」
そしてその最も近くで、その衝撃を起こした俺たちは耐えていた。
耐えながら、ディバイン・バスターの威力を上げるため、アマネにさらに魔力を流し込む。
魔力を受け取ったアマネの銃口からはさらに膨大な魔力砲が放たれ、アイツの魔力攻撃を壊していく。
「やるじゃねぇの……こっちも負けてらんねぇなぁっ!!」
それがアイツの気分を高めてしまったようで、俺に負けじと同じように自分の武器に魔力を流し込ませることで発動している魔力の威力を上昇させ、俺の砲撃にぶつけた。
両者の魔法は優劣がつかず、互いの距離の中心で均衡を作っていた。
それはどれだけ続いただろう。
永遠にも感じる均衡の時間は、もしかしたら一瞬の出来事なのかもしれない。
そろそろ終わりにしよう。
互いにそう心に抱いた瞬間、その均衡は――――上空から飛来した紫色の稲妻によって崩された。
「「っ!?」」
稲妻は眩い光を放ちながら、俺たちの砲撃の衝突地点にぶつかり、巨大な爆発と衝撃波を持って破壊した。
衝撃に吹き飛ばさる俺とイル・スフォルトゥーナは瞬時にその場から離れ、俺はなのはとフェイトの傍に飛んだ。
先ほど二人を狙ったのと同じ魔力光の稲妻。
ならば再度二人を狙う可能性があったため、防衛のために戻ったのだが、その稲妻が再度俺たちを狙うことはなかった。
代わりにアイツの足元に稲妻と同じ色の魔力光を放つ魔法陣が現れ、その魔力に包まれたアイツの体が徐々に消滅していった。
「ったく……せっかくの殺し合いに水を……いや、雷を差しやがって」
苛立った表情のまま地団駄を踏み、何かを睨みつけるアイツは、どうやらその魔法陣や先ほどの襲撃者の正体を知っているらしい。
聞きたいところだけど、どうやらこちらの質問に答えるよりも先にアイツが消えるようだ。
アイツは剣を消して、その右手人差し指で俺を指して問う。
「テメェの名は?」
俺は答えなくてもよかった問いに、しかしその問いの意味を察して答えた。
「……小伊坂 黒鐘」
「小伊坂 黒鐘だなぁ? 改めてだが、俺ぁイル・スフォルトゥーナ。 そこの女の玩具にして、破壊と死を求めるもの……次こそ、テメェを殺す者の名だ」
そう言い残し、アイツは姿を消した。
「アマネ、
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