暁 〜小説投稿サイト〜
レーヴァティン
第十七話 学術都市その十一

[8]前話 [2]次話
「城の中ちゃんと区画整理してるんだな」
「それでだな」
「日本の町だとな」
 久志は自国の町の話もした。
「結構入り組むからな」
「何処の町もな」
「大阪でも神戸でもな」
「形も歪だったりしてな」
「ややこしくなるよな」
「迷路みたいな」
「これってな」 
 それが何故かとだ、久志は自分から言った。
「壁の中にあるからな」
「街がな」
「だからそうなるんだよな」
「ちゃんと区画してな」
 事前に街の建設計画を考えてその通りに街を整えていくからだ。
「こうして奇麗になるよな」
「少なくとも壁の中はな」
「外は知らないけれどな」
「そうなっていくな」
「若しいい加減だと」
 その都市計画がだ。
「道も入り組んでな」
「もうゴチャゴチャしてな」
「街や建物もな」
 道だけでなくというのだ。
「カオスになるな」
「そう思うとこの街しっかりしてるな」 
 その都市計画がというのだ。
「行政にしても」
「そうだな、ただ壁で城を囲んでると」
「壁が仕切りになってな」
「そこから拡げられないな」
「その場合は簡単です」
 順一はすぐに二人に話した。
「その壁を壊すかそのままにして外にもう一重壁を築くのです」
「ああ、そうすればいいか」
「壁を外に置けばいいか」
「そうすれば確かにいいな」
「街拡大出来るな」
「はい、城塞都市はそうして拡大していきます」
 壁を外に築いていき、というのだ。
「あくまで壁が基準なので」
「壁の中が街か」
「欧州はそうだからか」
「はい、これは中国も中東もアメリカもです」
「大陸の方は同じか」
「城塞都市の国は」
「そういうことです」
 こう二人に話した。
「この街も大きくなれば」
「今以上にか」
「その時はか」
「はい、外にもう一重出来ます」
 その城壁がというのだ。
[8]前話 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ