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リリなのinボクらの太陽サーガ
箱庭のリバティ
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常に怖かった。なので曲がり角を曲がった瞬間、イクスの魔力ブーストと高速移動魔法を使って一気に離脱、ストーカーから逃げ出した。そしてしばらく必死に走り続けた今、何とかストーカーを振り切れたことに私は安堵した。

「それにしても、まさかいきなりストーカーが現れるなんて……」

『追いかけてくるような人物に心当たりは?』

「あるわけないよ……」

『そうですか。だとすれば一体何者が……』

「何もわからないけど、こうなったら仕事を早く終わらせて帰ろう。一人でいると身の危険しか感じない……!」

ストーカーの影響で焦燥感というか危機感のボルテージが上がった私は、一刻も早くケイオスの傍で安心したいと思い、荷物配達の速度を最大限に上げた。簡単に言うと、目立たない範囲で壁走りをしたり、段差を一気に跳躍したりして、高機動型魔導師に匹敵する速度で移動、荷物のお届けに参ったのだ。

そして着いたティミル家でゴーレムクリスタルと初級ゴーレム生成魔法教本を届けると、その家の子である少女がゴーレムクリスタルを掲げて目をキラキラさせて喜んでいた。どうやら私の届けた荷物とは、この子の教材として購入した物のようだ。……余談だが、ゴーレムクリスタルにもそれぞれ強度があり、強いほど頑丈で強力なゴーレムを作り出せるらしい。ただその分、消費魔力なども激しくなるようで、あまりに強力なゴーレムを作る場合は小型魔導炉を搭載させるか、魔力以外のエネルギーをどこかから引っ張ってくるそうだ。

さて……ティミル家の次はホテル・アグスタへ美術品保護シートという感じで、順次荷物を届けていく。そして最後はミッドチルダ中央部の葬式場で、亡くなった人の名を書くための木札の束を届けた。…………亡くなった人か、確かにたくさんいるよね……。

「もし知人が亡くなってるのでしたら、その人の名前を書いておいて下さい。遺体が発見されなかったとしても、こちらでしっかり弔って記録しておきますから」

葬式の人にそう言われて、私は心当たりのある一人の女性の名前を書いておくことにした。『カザネ・レヴェントン』……彼女の所属していたジムの誰かが既に書いてるかもしれないが、もしかしたら誰も彼女が亡くなってることを知らないかもしれない。ニーズホッグの兵器に彼女の遺体が焼かれてもう発見できない以上、下手すれば永遠に行方不明扱いされる可能性がある。まあシオンに彼女の死は伝えている以上それは無いだろうが、どうせなら彼女の死を看取った私がしっかり記入すべきだろう。それが、真実を知って生きている者の役目だろうから……。

アクーナで墓守の真似事をしていたせいか、ちょっと不謹慎だろうけど葬式場は私にとって落ち着ける場所だった。もしかしたら私は、生者より死者の方に意識を向けやすいのかもしれない。そんなことを考えな
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