第4章:日常と非日常
第123話「嫌い」
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るような司さんは見たくないです…」
「………………」
先程の司の殺気とも取れる“圧”。それでリインは怯えていた。
それでも司を止めようとしたその意志に、司も動きを止めていた。
すると、そこへ…。
「…っと、やっぱりここにいたか」
「ゆ、優輝君!?」
「椿の説教が終わってどこへ行ったと思ったが…まぁ、怒った司なら織崎の所に来ているという予想で正解だったな」
優輝と椿、葵、奏が入ってくる。
「気配も探らずによくわかったねー」
「…前世で、司が怒った時の事から予測しただけさ。一度打ちのめして、まだ反省していないようなら少し間を開けてからもう一度心を折りに行く。…うん、えげつない」
「うぐ…」
確実に打ちのめすための二段構えに、優輝は思わずそういう。
その言葉に司は若干のショックを受けていた。
「…で、様子を見る限りリインに止められたみたいだな」
「う、うん…」
「まったく…」
溜め息を吐き、優輝は司へと歩いて行き…。
「てい」
「あいたっ!?」
「リインに止められる程暴走するな。怒りが溜まってたのは分かるが、それでも小さい子を怯えさせる言い訳にはならんぞ」
頭をチョップで一叩きし、そう窘める。
「ご、ごめんなさい……」
「前世の時もやりすぎだって先生に怒られてただろ?やっぱり司って溜め込むタイプだよな。定期的に発散させろよ?」
「…うん…」
先程までの司はなんだったのかと言わんばかりに、司はしょんぼりとする。
「……ぅ……ぁ……」
「…いつもなら睨んでくるぐらいはするはずだが…あぁ、他でもない司に打ちのめされたのならこうなってもおかしくはないか」
とりあえず反省しているとして、司から視線を外した優輝は神夜を見る。
だが、神夜は司から拒絶されたショックで放心していた。
「っ、よくも…!」
代わりに、別の者が動いた。
神夜の思い込みによる発言で、優輝が全ての原因と思い込んでいたフェイトだった。
フェイトはバルディッシュを起動させ、殺さずとも痛い目に遭わせようとして…。
「っ………!?」
懐にすぐさま移動した椿の短刀により、胸を貫かれた―――
―――かのように、思えた。
「…幻影よ。安心しなさい」
「っ!?はぁっ、はぁっ、はぁっ…!」
実際は、短刀は鞘に収まったままで、ただ押し付けられただけだった。
しかし、“死”を幻視したのは確かだったため、フェイトはその場にへたり込む。
「…いや、抑えるだけでいいだろ」
「ちょっと試したかったのよ。妖狐って幻術が得意でしょう?分霊且つ式姫である私も、狐の性質を持
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