第4章:日常と非日常
第123話「嫌い」
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…縛れ」
〈“Warning chain”〉
「っ!?」
「決着自体はまだ着いていなかったから、着けさせてもらうよ」
ずっと練り続けていた魔力を使って幾重もの鎖で縛りつける。
これなら、例え優輝君でもしばらくは抜け出せないだろう。
実際優輝君に仕掛けようとしてら、準備すらさせてもらえないだろうけど。
「本来なら、ジュエルシードがなければ扱えない。…それほどまでに、本気の天巫女の魔法は魔力を消費…と言うよりは、“祈り”の力が足りない」
「っ…!外れない…!」
霊力を用いて術式を組んでいく私の前で、彼は拘束を外そうとする。
だけど、無駄だよ。それも“祈り”の力をふんだんに使っているのだから。
「でも、霊力と天巫女の力は相性が良くてね。まだ全然使いこなせていないけど、一発だけなら放てるんだ」
「………!?」
出来上がる術式。そして、そこに光が集束していく。
本来ならもう放てるのだけど、敢えて少し遅らせる。なぜなら…。
『司!?そんなの放ったら結界が…!』
「『……ごめん、優輝君。こうしないと気が済まないんだ。後は任せるよ』」
『…まったく…。後で椿から小言を言われるのは覚悟しろよ』
「『わかってる』」
優輝君達が私の攻撃を受け止める準備が間に合わないから。
でも、これでもう十分。さて…。
「……光よ、闇を祓え」
〈霊力収束。…撃ちます〉
―――“サクレ・クラルテ”
極光が、トレーニングルームを埋め尽くした。
=out side=
「椿!葵!奏!アリシア!アリサ!すずか!」
「優輝!?司は一体何をするつもりなんだ!?」
司との念話の直後、優輝は霊力を扱える者を全員呼び集める。
クロノも魔力ではないエネルギーが集束するのを見て、優輝に尋ねる。
「霊力を用いた、天巫女の力だ!クロノもあの時見ただろう。ジュエルシードの魔力を用いて放たれた砲撃を!」
「あれか…!……って、霊力を用いるという事は…!」
「ああ!シュラインを改良して霊力でも非殺傷が適用するようにはしてある!でも、魔力の結界ではあの砲撃で破られてしまう!」
呼んだ六人が集まったのを確認し、転移魔法を用いる。
「僕らが受け止めてくる!」
「優輝!?…頼んだ…!」
霊力であるならば、魔法では防ぎ辛い。
その事もあって、クロノは優輝達に頼るしかなかった。
「『ありったけの霊力で障壁を張れ!僕が相殺を試みるから、余波は任せた!』」
「『わかったわ!』」
結界内に転移
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