第4章:日常と非日常
第123話「嫌い」
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《ワーニングチェーン》”
「しまった…!?」
圧縮魔力を躱した所に、バインドである光の鎖を放ち、拘束する。
「堕ちろ!!」
―――“電光石火”
神速の連撃。体感だから比較しづらいけど、私を助けに来た時の優輝君に迫る速度で、彼を切り刻む。
「ぐ……ぁ………」
「…………」
それは一瞬の出来事だった。
全ての攻撃を全力で放ったため、神夜君はその場に崩れ落ちた。
「……ちょっとは、スッキリしたかな」
「ぐ……ぅ…」
自分でも驚く程強くなった。
これなら優輝君にも…って、“怒り”が原動力だから、無理かな。
「くそ……司……」
「…耐久力は流石、と言うべきかな。この前の戦闘だと一方的な攻撃だったから忘れてたけど、相当頑丈だね」
というか、この前のあの男が例外なだけなんだけど。
「俺は……お前を………」
「助けたい?救いたい?…随分と他の皆とは違ってしつこく食い下がるね。何かそうする理由とかあったっけ?」
そういえば、何かと彼は私に声を掛けたりしてた節がある。
優輝君とよく一緒にいるようになってからは減ったけど…。
「別に前世で知り合いって訳でもないし…」
「っ……俺は…!」
「…あぁ、もしかして…」
私にも経験がある事だ。
私だってよく優輝君の傍に行ったり、話しかけたりする。
…つまり……。
「…まぁ、いいや」
彼は私の事が好きなのだろう。
だけど、それは敢えて口には出さない。
私はこれから心をへし折りに掛かる事になるのだから。せめてもの情けだ。
「いつもいつも騙されているだとか、そう言う事言うけどさ、確固たる根拠なんて存在しないよね?…まさか、いちゃもんのように言ってただけなんて言わないよね?」
「当たり前だ…!皆、あいつに盲信的になっている…!」
「盲信的?どこが?」
椿ちゃんや葵ちゃんはよく一緒にいるけど、優輝君の無茶を咎めたりする。
緋雪ちゃんだって仲睦まじいだけで、そんな様子はなかった。
実際は互いに支え合っていたからこその信頼関係だったみたいだけど。
アリサちゃん、すずかちゃん、アリシアちゃんも別に盲信的ではない。
霊術の特訓とかで文句を言ったり弱音を吐いたりするし…否定的な意見も言う。
まぁ、大体が優輝君の方が正しいから封殺されてるけどね。
奏ちゃんは私と同じで優輝君とは前世の知り合い…と言うか恩人だね。
恩人だから、その態度が盲信的に見えるんだろうけど…実際は違う。
線引きはちゃんとしているし、無闇矢鱈と信じている訳でもない。
「皆、ちゃんと線引きはしているし、私含めて信頼も信用もしているけ
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