第三十三話
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、楽しんでるよ。んで、今回も皆木さんとこ寄ってくから、帰り遅くなるわ。あいあい、んじゃ。」
…………やっぱり、テンションたけぇな。よほどお気に入りなんだろうな。
「さてと、行きますかね。」
そう言った天龍を先頭に、俺たちは再び歩き始めた。
…………まさかいかがわしい店とかじゃねぇよな?と、変なことで不安になっていた。
いや、晩飯いらねぇっつってたってことは…………食いモン屋か?
という俺の推理は見事に的中した。
歩き始めて十五分。
「ほれ、着いたぞ。」
木曾がそう言ってきた。
俺の目の前にあるのは、恐らく民家を改装して造ったのであろう建物。
看板には、『食事処 鳳翔』と書かれていた。
「見ての通りの定食屋っぽい。夕立たちもよく来るし、てーとくさんもよく来るっぽいよ?」
ほう。提督もよく来るのか…………って、それってまず間違いなく鎮守府の関係者の店でしょ。
「ま、取り合えず入ろうよ。」
と、いつもは木曾と同じくらい冷静で落ち着いている時雨もテンションが高そうだ。頭の触角(おいこら)が今にも動きそうだ。
「あのー、私もここって始めてなんですけど…………?」
と、消え入りそうな声で呟く春雨。かなり不安そうだ。
…………つーかこいつら、俺ばっかり注目してて、春雨のこと頭ン中からすっかり消えてたな?全員「あっ。」って顔してたし。
「ほ、ほらほら!入ろうぜ!」
…………誤魔化した。
俺と春雨がジト目で見ているのに気がついてか、天龍を先頭に先に店に入っていった。
「…………まぁ、なんだ。俺達も入るか。」
「…………はい。」
何となく負けた気がした俺たちは、そのあとに続くようにのれんをくぐって、店内に入った。
「あら、そちらが新しく入った人達?いらっしゃい。」
そう言って声をかけてきたのは、物腰の柔らかそうな女の人だった。だいたい、お袋と同い年位かな?
「紹介するぜ。こいつらは春雨と二号。春雨は三ヶ月前から、二号は先月から着任したんだ。」
初対面の人に二号って紹介するんだ。なかなかいい神経してるなこいつ。
「んで、この人は鳳翔さん。元々艦娘だった人で、三年前に前線を退いたんだ。」
ほー、元々艦娘だったんだ。そりゃあ提督も来るはずだわ。
「………………………………。」
しかし、鳳翔さんはさっきからずっと、俺の顔をじろじろ見ていた。なんだろ、男だからか?
「………………………お父さんとお母さんの事は知っているの?」
「!!」
俺は思わ
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