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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第九十六話 新生・自由惑星同盟、帝国侵攻呼び水に向けて準備します。
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手をすればあのアーレ・ハイネセンを凌ぐかもしれない。」
「それは過大評価ではありませんか?」
と、誰かがいいそうだが誰も言わない。ここにいるのがごく少数の人間である以上異色の人間をヤンとウィトゲンシュティン予備役中将が同席させるはずもないのだ。
「このままではいずれシャロンがあらゆる機構を完全に掌握し、独裁体制を築くかもしれない。いや、すでにそうなりつつある。ルドルフの再来と言ってもいいかもしれない。」
ヤンの顔は非常に厳しかった。
「そこで――(あなたには表向きは私の業務の補佐役、裏では私と共に彼女の動向を探ってほしいの。)」
ウィトゲンシュティン中将が紙片を素早くカロリーネ皇女殿下に見せたのち、あっという間にそれを手近のライターで燃やしてしまった。十分に盗聴などに注意を払っている上に、結論を言わなかったのは万が一という事を考慮したのだろう。
「しかし、ですが、その・・・・。」
突然のことにカロリーネ皇女殿下の口からは接続詞だけが飛び出てくる始末だった。
「唐突すぎる提案で君には申し訳ないと思っている。だが・・・これはある意味で君にしかできないものだとも思っている。」
「どういうことですか?」
「便宜上シャロンの、つまりはあの人の事を盲目的に支持している人を『崇拝者』と称するけれど、その崇拝者が爆発的に増加していることは既に述べたわね。その動向を調査すると、奇妙な共通点があることがわかったの。」
「共通点?」
カロリーネ皇女殿下は思わず眉をひそめた。
「彼女と直接会話、あるいは彼女の言葉を直に聞いた人間が、崇拝者になっているという事よ。それは彼女との会話を聞いた直後とは限らないわ。現にずっと以前に彼女とあった人間が彼女が最高評議会議長に就任した直後から彼女を崇拝する言動を繰り返しているパターンもあるから。」
「そうなのですか。・・・・?」
カロリーネ皇女殿下はウィトゲンシュティン中将の言葉の矛盾点にすぐに気が付いた。
「そう。この私は崇拝者にはなっていないわ。そして、あなたもよエクレール少尉。」
カロリーネ皇女殿下は以前ウィトゲンシュティン中将と同行してシャロンと直に話をしたことがある。そのときは何でもない会話だったが、にもかかわらず自分も崇拝者にはなっていない。
そういえば、とカロリーネ皇女殿下は思う。ヤンもそうだ。ヤンも幾度となくシャロンと言葉を交わしているはずなのに、崇拝者になった気配がない。
「どういうことですか?」
「つまりは、偶然かあるいは作為的にかはわからないが、彼女のもたらす影響、便宜上、そう、このような非科学的な表現を使っても差し支えなければ『魔力』と言ってもいいかもしれないが、その魔力に耐性がある人間がいるらしいね。少なくともここにいる人間はそうだという事だ。」
「・・・・・・・。」
カロリ
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