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第九十六話 新生・自由惑星同盟、帝国侵攻呼び水に向けて準備します。
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リーネ皇女殿下は深々と頭を下げた。下げ続けた。前世のOL時代からこれほどまでに頭を下げ続けたことは初めてである。
「・・・顔を上げて。」
ヤンの声が聞こえた。
「ウェルクレネード准将は未だ顔に包帯をしていますよ。彼女の言い草は私も腹に据えかねるところがありますが、あなたもあなたです。軍人としてふさわしい心構え、態度を取ることを心掛けなさい。」
「・・・・はい。」
シンクレア准将の言葉にカロリーネ皇女殿下は素直に頭を下げた。曲がりなりにも自分は今は自由惑星同盟の軍人なのだ。前世の自分は自分、そして帝国皇女殿下の身分は過去の身分として割り切り、いつまでもそれにしがみついているわけにはいかない。
「シンクレア准将、それくらいにしてくれないか?でなければ頼みごとがしづらいから。」
(頼み事?)
カロリーネ皇女殿下の胸がドキリとなった。ヤンの言葉にシンクレア准将は一礼したが、その表情には少し複雑な色が混じっていた。ありていに言えば憐れみと不安が入り混じっている表情なのである。
「実は、君にはやってほしいことがある。いや、正確に言えばある人物の手助けをしてほしいと思っている。」
「私が、ですか?」
「そうよ。」
カロリーネ皇女殿下が声のする方を見た。
ウィトゲンシュティン予備役中将の視線とかちあった。
「実は今回私は同盟軍士官学校の校長になることになったの。予備役から現役復帰の辞令をもらうこととなったわ。でも秘書官に適当な人間がいなくてね、それであなたに手伝ってもらおうと思っていたの。」
いきなりの話にカロリーネ皇女殿下は面食らった。
「ですが・・・私は少尉ですし、秘書官にはせめて大尉でなければ――。」
「君の降格には条件があってね、ありていに言えば三か月の謹慎で何一つ事故がなければ元通りに中尉だ。そして、君は17歳だがこれまでの勤務態度はフロイスト少佐などよく聞いている。中尉でも十分勤まるはずさ。いや・・・・もう少し率直に言おうか。」
いいえ、私から言うわ、とウィトゲンシュティン予備役中将がヤンを制した。
「シャロン・イーリスの事はよく知っているでしょう?あの人は中将から退役し、あっという間に最高評議会議長となったわ。そして急速な勢いで勢力を伸ばしつつある。今彼女に反抗する勢力は評議会では一つも、誰一人いないの。皆熱に浮かされた様にシャロンの支持を唱え続けている。まるで、そう、教祖に対する熱狂ぶりのように・・・・。」
教祖・・・・と、カロリーネ皇女殿下はつぶやいた。
「これは異常事態だと思わない?あなたもうすうすは知っているでしょう?監禁中も何かと人が訪ねていたようだし。」
カロリーネ皇女殿下は顔を赤らめた。
「彼女の勢いはあのヨブ・トリューニヒトとは比較にすらならない。いや、自由惑星同盟建国史上最も勢いがある。下
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