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第九十六話 新生・自由惑星同盟、帝国侵攻呼び水に向けて準備します。
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フェザーン系列の株は軒並み下落をたどっています。」
「私がフェザーンの資本を凍結したからかしら。情報操作と統制ではこちらが上手だということを向こうも思い知ったでしょう。フェザーンの高等弁務官も私の支配下に落としたことだし、存分にいたぶってもいいのだけれど。」
シャロンは紅茶のカップに口を付けた。ついでながらカトレーナもアンジェもシャロンが紅茶以外の飲み物、例えばコーヒーなどを飲むところを一度も見たことはない。その意味でシャロンはヤンと同類と言ってもよかった。コーヒー嫌いはヤン以上かもしれない。ブラッドレー元統合作戦本部長の室に入っても一度もコーヒーをのまなかったと言っていたのだから。
「せっかくだからフェザーンを道具にしてもいいかもしれないわね。帝国の侵攻を誘う呼び水となってもらおうかしら。」
「と、言いますと?」
「フェザーンを消滅させることよ。」
二人は顔を見合わせたが、これが初めてではない。以前からシャロンは必要があればフェザーンを跡形もなく吹き飛ばすと明言していたからだ。
「フェザーンが消滅すれば、帝国にしてもこちらを無視することはできなくなる。その上、侵攻口をこちらから作ってやるのだから、花の香りに誘われた蜂のように喜々としてやってくるでしょう。それに、20億の人口とその資本を宇宙に打ち上げる花火・・・さぞかし眺めがよいでしょうね。もっともその資本も遠からずいずれはガラクタ同然になるけれど。」
「その帝国ですが、以前閣下が仕込まれた種、いよいよ芽を出しそうかと。」
アンジェが述べた。
「ほう?あの事・・・。」
シャロンが目を細める。
「私自身も忘れかけていたわ。手駒は多い方がいいに越したことはないけれど、あまり火遊びを盛んにしてもらっても困るわね。私としても疲弊しきった敵を潰すよりもじっくり組みあがった建造物を壊す方が好きなのだから。」
その方がこちらとしてもやりがいがあるわ、とシャロンは微笑んだ。
「万が一に備え、その方面の手も打ってあります。」
「よろしいわ。引き続き帝国の監視をし、動向を調査してちょうだい。どうせイルーナたちの事だから、残るブラウンシュヴァイク、リヒテンラーデを潰し、帝国を統一してこちらに向かってくるでしょうから。」
そうでなくてはこちらも面白くはない、とシャロンは思う。そのためにこそ今同盟を掌握したのだから。
「閣下、対フェザーンの措置としてフェザーン商人が我が国に流入して来ること、これをどうなさいますか?」
「流入は避けられない事態よ。」
シャロンはカップを弄びながら答えた。フェザーンのよりどころとなる星間運輸、情報、通信、そして金融の各事業が自由惑星同盟の優位性によって崩壊しつつある今、これ以上フェザーンにとどまっていても利益がないという商人たちは早くも鞍替えを示している。
「それ
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