ペルソナ3
1800話
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「さてな。ま、世の中には知らない方がいい事もあるってだけだ」
実際にはそこまでして隠すような事ではないのだが。
いや、普通に考えれば隠すべき事なのか?
「あのね、桜が咲いてても、結局はまだ2月なのよ? その辺を考えれば、やっぱり色々と防寒具とかが必要だと思わない?」
「あー……そう言われればそうかもな」
ぶっちゃけ、俺の場合は特に防寒具とかが必要ないからすっかり忘れてた。
普通に花見をしながら食べる料理だけ用意しておけばいいかと思ってたんだが。
「明日、花見に行く前にそういうのを用意しましょ。アクセルの場合は魔法があるから向こうに行くのに時間は掛からないし」
「それ、正直に羨ましいよな」
しみじみとした様子で、荒垣が呟く。
まぁ、その気持ちも分からないではない。
遠出をする時とか、この世界の人間なら普通に片道数時間とかあったりするのに対して、俺の場合はそれこそ片道数秒掛かるかどうかだ。
……まぁ、旅の醍醐味として電車とかで流れる景色を見ながら駅弁を食うとか、そういうのは楽しめないが。
ああ、でも駅弁だけなら普通に駅に行って買えばいいのか?
風情はないが。
ともあれ、普通に考えれば転移魔法は非常に便利な魔法であるのは間違いない。
「ターミナルの件もあるし、ペルソナとかでも転移能力とか使えるようになってもおかしくないと思うんだけどな」
「……残念だが、その辺りは俺も聞いた事がねえな」
荒垣が残念そうに呟く。
ただ、荒垣はもう随分とペルソナを使ってはいないらしいし、桐条と真田の2人もタルタロスについてはまだ2階とか3階くらいしか行っていないらしい。
つまり、ゲーム的に考えるとまだレベルが2とか3とか、その辺な訳だ。
そうである以上、当然ペルソナの強さもまだ未熟な訳で、転移魔法とかを習得してなくてもおかしくはない。
大抵こういう転移魔法とかは、高レベルな代物だし。
そもそも、ペルソナが成長する事によって、新たな魔法とかを覚えらえるかどうかも不明だが。
ただ、もし何のスキルも習得出来ないのであれば、ゆかりのイオはこの先ずっと回復魔法と敵を轢いたり押し潰したりといった攻撃しか出来なくなる。
……うん? 今更……本当に今更だが……
「なぁ、ゆかり。悪いけど、ちょっとイオを召喚してくれないか?」
「え? まぁ、別にいいけど」
突然の言葉だったが、ゆかりは特に躊躇う様子もなく召喚器を自分の頭部に向け、口を開く。
「ペルソナ!」
その言葉と共に、俺とゆかりの間にはイオが……牛の頭蓋骨に乗った鎖に縛られた女が姿を現す。
そうして現れたイオに……正確には、牛の頭蓋骨の部分に触れる。
うん、普通に触る事が出来るな。
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