お菓子な双子の物語~グレーテルside(3)
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ろ〜!』
どうしてか森の獣達は逃げて行きました。でも良かった"兄さまが全部食べられなくて”
獣達が食べ残した肉を塔の調理室へ持ち帰りました。
「調理の仕方はどうしましょう?
オリーブオイルにバジルに胡椒、臭み消しにローリエを」
いいえ。"兄さま”は調味料を入れなくたって美味しいはずです。
「出来上がりました。さあ一緒に食べましょ? 兄さま」
鳥籠の中に入った兄さまに話しかけます。兄さまは無言です。怒っているのでしょうか?
「ヘンゼル兄さまが悪いのですよ? 私の前から突然いなくなったりするから…。
だからこれは罰です。ふふふ…これに懲りたらもういなくなったりしないでくださいね」
(「わかったよ、グレーテル」)
「よかったです。さ、冷めないうちに食べましょう」
パクリと一口。なぜでしょう…ポロポロと大粒の涙が流れます。
「兄さま、何故私は泣いているのでしょう?」
(「それはグレーテルの作った料理が美味しかったからだよ」)
「ふふふ…もう兄さまたらっ」
美味しいのは当然のことです。だって"兄さま”は美味しいに決まっているのだから―
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