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【完結】戦艦榛名に憑依してしまった提督の話。
0140話『決戦前の小休憩』
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し表情が優れないようだけど……?」

そう聞いてみるとウォースパイトは少し驚いた顔になった後に、

「……そうですね。別にこの休みに不満はあるわけではないの。適度に休みを入れてくれるMy admiralには感謝すらしているわ。だけどそれと同時に思ってしまうの。
今頃は祖国はまだ深海棲艦の脅威に晒されていて苦しんでいるのではないかと……」
「ウォースパイト……」

それで私は少しばかり言葉を失っていた。
そうだよな。早く救援したいものな。
だからこんなに呑気に休養している場合ではないのだけど私も万全の姿勢で挑みたいからな。
そんな私の気持ちを察してくれたのか、

「sorry……。別にMy admiralの判断を批判しているわけではないの。でもそう思ってしまったら少しでも早く助けてやりたいと願ってしまって……」
「そうか。いや、ウォースパイトのその気持ちは間違っていないよ。私も早く欧州周辺の国を救援したいとは思っているからな」
「そう……」

それで少し安心の表情を浮かべるウォースパイト。

「少し、紅茶が冷めてしまったわね。淹れなおすわ」

そう言ってそそくさとウォースパイトは私の分も淹れなおしてくれている。
その気持ちに感謝しながらも、

「そうだな。ウォースパイト、この作戦が終了したらイギリスから一隻空母の艦娘が来るというのはもう知っているよな?」
「ええ。アークロイヤルが来るのでしょう?」
「そうだ。だから早く彼女とも会えるように頑張らないとな」
「そうね。私も気合を入れていくわ!」

それで笑顔を浮かべあう私とウォースパイト。
そこに榛名がおずおずと言った感じで会話に入ってきた。

《ウォースパイトさん》
「オー、ハルナですか。どうしましたか……?」
《はい。提督との会話を盗み聞きしているようで心苦しかったんですけどウォースパイトさんの気持ちも分かりまして……もし日本が困難な目にあいましたら救援したいですからね。だから! 必ず欧州の国々をお救いしましょうね!》

榛名はそう言って握りこぶしを作って気合を入れている。
そんな榛名の姿を見て勇気をもらったのかウォースパイトは強気な笑みを浮かべながらも、

「そうね……。必ず救いましょう。私達には救うための力があるんだから……ハルナ、Thank you」

そう言って榛名にウォースパイトは感謝の言葉を贈っていた。
そんな時だった。

「ヘーイ! テートク! やっぱりテートクも一緒にビーチに行きましょうヨー!……あれ? ウォースパイトじゃナイデスカ! どうしてここに……?」

金剛が水着姿で執務室へと入ってきたのであった。
そんな姿に先ほどまでのいい雰囲気を壊されたのか私も含めて金剛に呆れた視線を贈ってしまう。


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