第89話 灯り
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チの切り替えをした。
学園都市の中心から電力が復旧して波飛沫が伝わるように暗黒を打ち消し始めるオフィスや学校、街灯の灯りが強く光りだす。
「ッ!?」
サソリを縊り殺す為に飛び出したマダラの身体を奪った黒ゼツは不意に接したビルの明かりに視界から光だけしか認識出来なくなっていた。
慌てビルの側面に着地して目を開くがサソリの姿が一瞬だけ消失し、写輪眼の機能を失う。
「キ、貴様ラ......」
眩んだ写輪眼を必死に回復させようとチャクラを目に集めているのだが、いつの間にかサソリが黒ゼツの背中を取り右手を突き刺そうと振りかぶっている。
ゾクッ!
黒ゼツの規格外の感知能力がサソリの右手に住み着く悍ましい何かを察知して着地しているガラス窓を思い切り踏み切り回転しながらサソリの気配から距離を取る。
シュゥゥゥゥゥ!
「!?」
仄かに辺りに火薬の匂いが充満して黒ゼツの鎧の背部に起爆札が発動しており燃え始めていた。
「クク......」
サソリが印を結ぶと起爆札が余韻も待たずに爆発し、辺りが吹き飛んでバラバラになる。
「......」
サソリは構えをゆっくりと解きながら目を閉じて、周囲の環境へと自身のチャクラを馴染ませていく。
「オノレ......」
突如としてサソリの背後に出現したボロボロ姿の黒ゼツの上半身が這い出ててきてサソリを貫くために鋭い木の枝を伸ばしていくが。
パチッ!と目を開いたサソリが紙一重で躱すと通り過ぎた木の枝を握り締めて持ち上げた。
「随分と軽いな......死者は総じて軽いようだな」
そのまま木の枝ごと術者の黒ゼツを引っ張り出すと横殴りをするように枝を振り回して、ガラス窓に叩きつけた。
「ガハッ!」
オフィスに並べられたデスクやラックがひしゃげてコピー機が横倒しになって破壊されていきその中心に黒ゼツが苦悶の表情で膝を突いていた。
「ハァハァ」
「流石のマダラも印と眼を封じられたら普通の人間だな」
割れたガラスを踏みしめながらサソリはゆっくりと隣の窓ガラスに手を掛けた。
「テメェの痛覚がどうなっているか知らねぇが......痛かったら我慢しろよ」
「?」
サソリは万華鏡写輪眼を開くとガラスを一点に凝縮させて一枚だけ飛ばした次の瞬間には一枚のガラス板がマダラの身体を鳩尾から下に出現して腕と下半身を切断した。
「......!?」
「ガラスだとチャクラ感知が出来ねぇよな」
サソリは一気に間合いを詰めると写輪眼の巴紋を回しだすと右手で少しだけ握り締めた。
「マ、待テ!ソレハ!?」
「さっさと死ね」
写輪眼
幻想殺し(イマジンブレイカー)
拳を振り抜くと黒ゼツごとマダラの上半身を強制的に打ち消して塵芥へと戻した。
「さっきコピーした術だが......割と役に立っ
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