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恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS
666部分:第五十二話 パヤパヤ、噛まれるのことその五

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第五十二話 パヤパヤ、噛まれるのことその五

「それがなの」
「見たこともない形をしてるんですね、象さんって」
「うん。僕も故郷じゃ見なかったけれどね」
 タムタムの故郷ではというのだ。
「けれど実際に見たら面白い動物でしょ」
「ええ、確かに」
 その通りだと答える劉備だった。
「特にこのお鼻が」
「そうでしょ。それでね」
「それで?」
「その象あれよ」
 チャムチャムの話が微妙に変わってきた。
「孟獲のところの象よ」
「そのチャムチャムさんの」
「そうなの。何でこんなところに来たんだろう」
 チャムチャムは首を傾げさせながら言った。
「いつも孟獲のところにいるのに」
「とりあえずはですね」
「ここはです」
 軍師二人がここで言う。
「まずは川から出ましょう」
「それで服を着て」
 実際に二人は川から出て来た。そうしてだった。
 身体を拭いて下着を着ける。二人共白だ。 
 だが張飛は二人の下着を見て言った。
「二人共その下着なのだ?」
「えっ、何かおかしい?」
「何処か」
「朱里は熊で」
 見ればだ。彼女のショーツにはそれがプリントしてあった」
「雛里は兎なのだ」
「だって。可愛いから」
「それで」
「鈴々はもっと簡単なのがいいのだ」
 それが張飛野下着の嗜好だった。
「明るい黄色の。いつものがいいのだ」
「そうかなあ。私はやっぱり」
「私も」
 しかし軍師二人は言う。
「そうした可愛いのがいいけれど」
「駄目かしら」
「駄目とは言っていないのだ」
 それは違うという張飛だった。
「ただ鈴々の趣味なのだ」
「そうなの」
「趣味はそれぞれなのね。下着も」
「そういうことなのだ」
 そんな話をしてだった。彼女も服を着る。他の面々も続いてだ。全員服を着てそうしてであった。チャムチャムの先導で孟獲のところに向かうのだった。
 タムタムも来た。そのうえで向かうのだった。
 そしてだった。そこにだった。
「あれっ、あれは」
「孟獲だ」
 チャムチャムとタムタムが前に出て来た面々を見て言う。
「トラにミケもいるね」
「シャムもいる」
 こうも話す。彼女達もいた。
 そしてだ。そのうえでだった。その孟獲に対して声をかける。
「パヤパヤのこと?」
「探してたのだ」
「そうにゃ」
 その通りだという孟獲だった。
「そこにいたのにゃ」
「こいつは御前のなのだ?」
「そうにゃ」
 象は今張飛が持っている。その彼女への返答だった。
「それは間違いなく美以のものじゃ」
「その証拠はあるのだ?」
 張飛は眉を顰めさせてそのうえで孟獲に問う。

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