第六章
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「・・・・・・有り難うね」
そう言われた青空はこう未来に返した。顔はまた赤くなった。
さらに赤くなったその顔でだ。未来に言うのだった。
「何か。そんなこと言われたら私もね」
「青空もって?」
「未来のことお願いしたくなるじゃない」
青空の顔はこれ以上はないまでに赤くなっていた。その顔での言葉だ。
「本当に。困るじゃない」
「困るって」
「未来が彼氏と幸せになりますように」
栗を食べるその手を止めてだ。青空は言った。
「そうお願いするからね」
「そうしてくれるのね」
「ええ。友達だから」
「私も。友達だからね」
未来もこう青空に返す。
「そうするけれど」
「そうね。友達だからね」
お互いのことをお願いすると言い合う。そうしてだった。
二人で神社の境内に向かいお賽銭を投げてお願いをした。自分達のことだけでなくお互いのこともお願いしたのだった。友達のそれを。
秋祭り 完
2012・7・4
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