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色を無くしたこの世界で
第一章 ハジマリ
第26話 VSザ・デッド――勝負の結末
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の放ったシュートと共にゴールへ食らい付いていく。

「真・王者の牙!!」
『フェイ選手、ここでミキトランスを発動! 青い牙のオーラ纏ったシュートがゴールキーパー、アグリィ選手へ向かい進んで行く!!』

 フェイの放った渾身のシュートは猛スピードでゴールへ向かい、突き進んでいく。
 青い光を発しながら向かうボールを見据えると、アグリィは腰を落とし下半身に力を入れる。

「かげつかみ……!」

 黒い気を集め出来た影の腕は、ボールの進行方向に出現すると、青く輝くシュートの行く手を阻もうとする。
 影の腕に掴まれたシュートは一瞬、そのスピードを緩めたかに見えた……が

「――――っ!」

 一瞬だけスピードを緩めたシュートはすぐさまその勢いを取り戻し、黒い腕をかき消しゴールネットに突き刺さった。
 瞬間、グラウンド中に甲高い笛の音が鳴り響く。

『ごぉぉぉぉぉる!! フェイ選手! ついにザ・デッドから二点目を奪取!! テンマーズ、勝ち越しだぁぁ!!』
「やった……!!」
「おぉぉ!! よくやったぞ二人共!!」

 興奮した様子でそう叫ぶアルの声を聞きながら、アステリ、それにベンチで応援していたワンダバも嬉しそうにフェイに駆け寄っていく。
 ワンダバは興奮のあまりか、体がピンク色に変色してしまっている。

「…………2-1………………私達の負けですね」

 得点ボード見詰めながら、スキアはそう一人静かに呟いた。

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