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獣篇T
6 同じところに2人は、座れない。
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変わっていく。




  _「あっちだ!あっちから天人(あいつ)ら、攻めてきたぞぉ!」



  誰かが叫ぶ。




  ああ、攘夷戦争時代か…。



  私もついていこうとするも、なぜかその場から足が動かない。


  _なぜ…?




  ふと見ると、前をヅラ、銀時、高杉が進んでいく。だが彼らはまだ気づかない…、
  後ろに天人(あいつ)らが迫っていることに…




  _「あぶない!後ろ!」




  ありったけの力で叫ぶ。



  だが、彼らには届かない。どんなに叫んでも…





  すると後ろから、不気味な声がした。


  _「お前らには死んでもらうぞ、白夜叉…桂…鬼兵隊総督…」




  なぜその名前を…?

  「白夜叉(しろやしゃ)」…それが指しているのは私か?銀時か?





  かろうじて後ろを振り向くと、見覚えのある顔をした、僧侶の姿をした白髪の男が立っていた。
  その男を筆頭に、同じような恰好をした男たちが、列をなしている。



  _朧!?




  「組織」の首領の格好をしていた。


  _「なぜ、お前が…?」



  なんとか絞り出した声を聞き、(かれ)は答える。



  _「1つは、お前を引き取りに、2つは、あいつらを殺すため。」



  …え?


  _「私?」

  _「ああ。お前を連れ戻すよう、あの人に命じられた。」


  _「あの人って…?」


  お願い、あの人ではありませんように…!


  _「我々、天璋院奈落の元首領にして、今や巨大な権威を持つ、吉田松陽(あのひと)だ。



  …もう1度、その名を聞くことになったという罪悪感と、同時になぜか、
  懐かしい、という感覚に襲われる。


  …吉田松陽…それは虚のもう1つの自分の名前…

  そして、私を最初に拾ってくれた、恩人でもある人の名前。




  ということは、松陽(あのひと)はもう、死んでしまったのか…?





  必死で声を絞り出して、かすれた声で私は言う。 


  _「松陽(あのひと)は…無事なのか…?」



  すると曖昧な返事が返ってきた。




  _「ま、無事であり、無事ではない。」





  _「それは、どういう意味だ…?


  矢継ぎ早に質問する。


    あの人はどこにいる?彼の元へ、私を連れて行ってくれ…!」



  彼が恋しくて仕方ない。



  だが
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