暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epica3-Bマリアージュ事件〜Unidentified〜
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え? ルシル・・・? あれ、わたし・・・?」

一人称がシャルからイリスのものへと戻った。ほんの僅か呆けた後、俺が自身の胸を鷲掴んでいるという状況に気付いたシャルは、「〜〜〜〜〜っ!!??」一瞬にして顔が真っ赤になり、目が潤み始めてすぐに涙がポロポロ流れ出た。

「きゃあああああああああーーーーーーッ!!!!」

「待っ・・・――ぶっ!?」

俺の手首を離し、即座にマウントポジションのままで連続パンチ。しかも魔力で強化されているためすごく痛い。そこで一旦、俺の意識は途切れた。

「・・・ん・・・んぁ・・・?」

次に目を覚ました時、「ゴメンね、ルシル」と謝るシャルの声が耳に届いた。目を開けると彼女の顔がすぐ目の前にあった。どうやら俺は今、シャルの膝枕に頭を置いているようだ。

「なんか生き苦しい・・・?」

「あ、ごめん。鼻血出てたから鼻栓してるの」

鼻の方に手を伸ばすと、丸められているティッシュが鼻の穴2つに突っ込まれていた。鼻血の対処法としては、実はティッシュ詰め込みは間違っているんだがな〜。上半身を起こすと、テーブルを挟んだ向こう側のソファには「すずか、ウーノ、ドゥーエ」の3人が腰かけているのが判った。

「すずか、ウーノ、ドゥーエ、先ほどの事は・・・」

「あ、大丈夫。シャルちゃん越しに騎士シャルロッテから事情を聞いたし」

「ええ。話には聞いていましたが、騎士シャルロッテがあそこまで大胆な女性だとは・・・」

「あなたも隅に置けないわね。イリスだけでなく、前世の騎士シャルロッテからも想いを寄せられるなんて」

ドゥーエが楽しそうに流し目で俺を見つつほくそ笑んだ。でもそうか。ちゃんと釈明はしてくれたんだな、アイツは。まぁそれくらいはやってもらわないと割に合わない。

「一応、私の治癒魔法で治したから、傷は残らないよ」

「ありがとう、すずか。世話になった」

「どういたしまして♪ それじゃあルシル君も目を覚ましたことだし、シャルちゃん達が搬送して来た彼について、お話ししようか」

ようやくここスカラボへ来た目的に辿り着けた。シャルと2人して居住まいを直して話を聞く姿勢をとる。ウーノが「まず、彼の機体構造を調べてみたのだけど・・・」とテーブルの上にモニターを4枚と展開。表示されたのは件の暗殺者のレントゲンのようなものや、拾い集めた部品などだ。

「結論から言うと、彼は、プライソン製の機体じゃないよ」

すずかから暗殺者の機体性能がどれだけのものだったかを、モニターを交えて教えてくれた。簡潔に言えば、プライソン製作のサイボーグである“スキュラ”姉妹、そのスペアであるガイノイド、さらにシスターズのスペックを数値化した上で、暗殺者のスペックには遠く及ばないことが判ったとのことだ
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