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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epica3-Bマリアージュ事件〜Unidentified〜
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シャルが両手で俺の顔を挟み込んで、アザレアピンクに輝く瞳でジッと俺を見詰めてきた。そんな彼女の両手の上から俺も手を添えて、「彼女たちの幸せを願うだけだ」と見つめ返す。先の次元世界のフェイトのように対人契約で残ることも出来ないのなら、俺に出来るのは彼女たちの未来が健やかであるように願い、祈ることだけだ。
「ああもう! 男なら、女の子からの誘いを断らずに、そのままの勢いで食っちゃえよ!」
「食・・・っ!? なんつう言い方だ! お前も女性ならばもう少し恥じらいを持つべきだと思うが!?」
「もういいや! 既成事実を作っちゃえば、あなたからも遠慮とかいろいろの抑圧が消えるでしょ!」
「!!? ちょっ、おま――」
俺をソファに押し倒すとシャルは、「よっこらせ」と腹の上にドスンと座り込んでのマウントポジションを取り、あろうことか制服のジャケットを脱いだ。さらには「待て待て待て!」俺のジャケットのボタンまで外しに掛かる始末。
「やめろと言って・・・って、おい、魔力で身体強化!? そこまでするかお前は!!」
突き飛ばそうにも今のシャルは身体能力が魔力で強化され、並の膂力ではビクともしない。しかも彼女は自身のブラウスのボタンを外し始めた。開けた胸元からピンク色の下着が見えてしまっている。
(おいおい、さすがにまずいだろう、これ・・・!)
これ以上は好きにさせられない。ならばこちらも本気を出す、と考えたところでプシュッとドアが開く音がした。音がしたのは転送室へと続く側のドアからだ。そっちを仰ぎ見れば、顔を真っ赤にしたすずかと、呆れ顔のウーノとドゥーエの3人だった。
「あの、その、お、お邪魔しましたぁぁぁーーーー!」
すずかが慌てて奥の転送室へと引き返した。そしてウーノは「ここはラブホテルではないわよ?」と嘆息し、ドゥーエは「今すぐお引き取りを♪」と笑顔を浮かべているが、まぁ目が笑っていない。
「違う! これは・・・! シャル、退いてくれ!」
「・・・いいところだったのに。・・・ルシル。これだけは忘れないで。あの子たちは何があってもあなたを好きで居続ける。素直になっていいんだよ。あなたも1人の人間なんだから〜♪」
シャルが俺の両手を取って、その豊満な胸を掴ませてきた。ドッと嫌な汗が溢れ出た。普通に柔らかく温かい。慌てて引き剥がそうにも強化がまだ効いているらしく、ビクともしない。
「私だって、いつまでもこうやって表に出て来るわけじゃないからさ。・・・あなたの最後の幸せ、私も見てみたいのよ」
シャルがボソボソと何か呟いたようだが、「一体なにをやっているのです!?」ウーノの怒声に掻き消されてしまって聞こえなかった。
「なあ、シャル! 今すぐ俺の手を放してくれ、なっ?」
「・・・・。
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