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FAIRYTAIL 心を失くした少女
3話 ハコベ山にて
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る中暗い洞窟で一人おったのじゃ……聞いてみたところ、家族もおらんようでの」

この時、一人で暗い洞窟にいるのは危険と感じたマカロフの誘いに女の子は応え、ギルドへと来たようであった。


マカロフの紹介を聞き、納得した様子のギルドメンバーたち。


「そうでしたか……初めまして、私はエルザだ、君は?」

ギルドメンバーを代表し、この時はまだ子供で幾分か背の小さかったエルザが声をかけ、挨拶をした。

だが……


女の子はエルザの差し出した手を無表情で見つめるのみ……微動だにせず、ただただエルザの手を見つめていた。


「……? どうした……」

「エルザが怖いんじゃねぇーのかぁ? アッハハッ!」

「なんだとっ!? 」


この頃、現在の様に活発で喧嘩っ早かったミラの挑発する言葉に耐えられず、声を張り上げてしまうエルザ。

そんな2人にギルドメンバーたちはドキドキと距離を置いた時……









「……分からない」


『……!』


突然、ギルドメンバーたちの声ではない声が聞こえた。
それは、今まで一言も声を発しなかった女の子の声だった。

ずっと上の空のような様子であった瞳をふっと動かし、女の子は不安げにマカロフを見つめる。

マカロフもその眼差しに気づき、柔らかく笑みを見せると次にギルドメンバーたちを見やった。



「皆……この子は、記憶喪失のようでのぉ……記憶が無いのじゃ」


「えっ?」

「記憶が無い!?」

「マジか……」

「……本当ですか? マスター……」


「うむ……住んでいたところや親の顔……それどころか、自分の名前すら……覚えておらんようでのぉ……」


そう語ると、マカロフは一息言葉を切り、ふっと表情に影を落とす……。


「どうやら、この子は……笑うことや怒ること……泣くことも、全て……忘れてしまっておるようじゃ」


マカロフの言葉にしぃん……と、静かになるギルド……その時ーーー


ザッ! と、女の子の前に一人の人物が立った。

それは……



「へぇー……お前、記憶ないのな」

「っ?」

「「ナツ!!」」

女の子の前に立ったのは幼いナツであった。

ナツは未だ、無表情の女の子を見つめ……そして、にっと微笑んだ。

「記憶が無いならよ!……ここで新しい記憶、作ればいーじゃん!!」

「……新しい、き……おく?」

ナツの言葉をオウム返しのように呟いた女の子に、満足げに頷くナツ。


「そうだ! お前らギルドに入るんだろ!? ギルドの奴らは皆家族だからな!! 楽しい思い出……ここで作ればいーじゃん!」


その、裏
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