暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
ペルソナ3
1797話
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 影から出た事に驚いた荒垣だったが、それでも目の前にあるのがタルタロスであると知ると、どこか感慨深そうに呟く。

「ああ。荒垣にとってはいつぶりになるのかは、分からないけどな。……ともあれ、タルタロスだ」

 改めて目の前にある、それこそどこまでも伸びているかのようなタルタロスに視線を向けながら、荒垣の言葉に頷く。
 色々と感慨深いものがあるのだろう荒垣だったが、それでも俺に声を掛けられると我に返ったようにこっちを見てくる。
 そして……

「行くぞ」

 妙な姿を見せた照れ隠しなのか、それとも本当に何も感じていないのか……見た感じでは照れ隠しのように見えるが、ともあれ荒垣はタルタロスの中に入っていく。
 俺とゆかりは視線を合わせると、どちらからともなく頷き、荒垣の後を追う。
 そうしてタルタロスの1階……エントランスに到着すると、再び荒垣が口を開く。

「変わってねえな」
「そうなのか? まぁ、今まで何度もタルタロスに入ってきたけど、2階よりも上は毎日のように変わるけど、エントランスは一切変わらないしな」

 そう荒垣に尋ねるが、このタルタロスてのは本当にどうなってるんだろうなと、改めて思う。
 普通にシャドウが出てくる場所は毎日のように変わるのに、何故このエントランスだけは毎日変わらないのか。
 何らかの原作がある世界だと考えれば、戦力を整える的な意味でこういう風になっていると言われれば、妙に納得してしまうのだが。

「だろうな。……じゃあ、行くぞ。今日は浅い階層での戦いだ。死神とやらが出てきたらすぐに逃げるから、そのつもりでいろよ」

 そう告げる荒垣は、2階に続く階段に向かって足を踏み出すのだった。
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