第3章 リーザス陥落
第100話 救出
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か? と思える様な勢いで突き進んでるんだ、この2人は。
「誰しもが得手不得手がある。レイラにはレイラにしかない物がある。……そうだろ?」
「そうです。我々は一本の槍。必然的に撃ち漏らしが出てきます。それを見逃さず、全てを正確に仕留めてくれるレイラさんは尊敬できます」
「ああ。背を預けるのに十分信頼できる」
「はは……どーも。私もこれでも親衛隊長……。遅れをずっと取る訳にはいかないからね」
そう言ってくれるのは嬉しい。それに リックにそう言われる事が何よりも嬉しかった。
その淡い心を表情には出さない様にしていた。
「だが、早くにここを抜ける事が第一だ。……あの時は納得したがトーマとユーリと逸れている現状はあまり良いとは言えん。……この先に魔人がいるのであれば尚更だ。逃げてくる、と言ったが そう易々とさせてくれる相手でもあるまい」
ユーリとトーマの実力を信じていない訳じゃないが、魔人の力は清十郎やリックもよく知っている。清十郎は直接的には戦っていないものの、使途と呼ばれるガーディアンとは死合った。強大な力を内包しており、3対2で五分と言って良い結果だ。使途よりも魔人が弱い訳はない。更には固有結界を保有していると言う話だ。全ての攻撃を遮る結界を。
「如何にお2人と言えど、複数の魔人を相手にするのは至難です。……早く合流して、そして 唯一対抗しうる事が出来るカオスを……!」
そう、今優先するのはカオスの存在。
リアの救出とカオスについてだった。魔人を倒す事が出来る力を手中に収める事だ。
「ああ。……そこはランス達に期待するのが一番だろう。オレ達は城を目指しつつ敵を減らす事に集中だ」
「ええ」
「そうね。……頼んだわよ。ランス君。……それに ユーリくんも」
其々の戦場で戦っているであろう2人を思い浮かべながらそう言うレイラだった。
ここで場面は、ランス達に戻そう。
ランス達一行は ただただ只管歩く、歩き続ける。カビ臭いと言っていい道をただ只管に。勿論ランスの文句も健在だ。
「ええい! 城はまだなのか? オレ様のブーツが台無しだぞ」
「もうちょっとで着くわ。……位置的にはもう王城の傍。真下辺りよ。後は出口に出るだけで」
「それは迷子になってなければ、だろうが」
ランスの言葉にかちんっ! と来たかなみだったが 今はしなければならない事がよく判っている。何よりも優先しなければならない事に集中しなければならない為、何とか自律したかなみ。
「……言っておくけど、こんな時に道に迷ったりしてないから。迷う訳ないでしょ」
「当たり前だ。幾ら間抜けな忍者でも、ここはお前の地元だろうが。そんなトコで……
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