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KANON 終わらない悪夢
60世間の常識回路
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ーーー」という音が聞こえた。
「「了承」」
 ダブルで了承の声を聞いて、それが信じられない名雪と祐一。この二人には「世間の常識回路」が欠片ほども搭載されていない。
「まあ、伝承の通りね、「妖狐と同衾したものは正気を失い、自ら進んで交尾を迫り、どのような事をシてでも懐妊をねだる」うちの娘もこうだったのね?」
 了承はされたが、PTA会長にレイプ会場の写真をデジカメで撮られ、写真屋の現像には到底出せないような写真を収められる。
「ああっ、写真は、写真だけは」
 名雪が委員長の母に泣いて縋るが、相手は「実験動物が発情して、純血の妖狐にむしゃぶりついて、自分の脳が壊れてタヒぬまで腰を振って善がり泣いた」のを記録に残しているだけなので、「若い生徒が裸体を晒してしまい、モザイク掛けないと放送できないぐらいの、物凄い表情でタヒんで痙攣している」「そんな不純異性交遊と乱交の現場を、PTA会長として証拠写真として収めている」とは思わず、エグいイキ顔も平然と撮影していた。
「後で記念写真が欲しい子には、データをあげるわ」
「「ヘ?」」
 口から舌を垂れ流して、白目剥いてヨダレと涙と鼻水も垂れ流している酷い顔を、記念写真として欲しがる子がいるとも思えないが、この現場は佐祐理お姉さまのカメラが設置されておらず、後で名雪が佐祐理にお仕置きされ、もっかい再現VTRをこの場で撮影させられるハメになる。
「ああ、PTA会長として学校に報告したり、この状態を糾弾して罰するとか、そんな野暮な事はしないわ。あら?違ったわね、「この写真や乱交をバラされたくなかったら、私にも純血の妖狐と交尾させなさい」って言うのかしら?」
「「ヒイッ!」」
 名雪と祐一は、その冗談に悲鳴を上げたが、秋子は笑ってこう言った。
「まあ、じゃあこの後私も祐一さんにシて貰う予定ですから、奥様もお嬢さんとご一緒なさいますか? 親子丼と言って、男性には喜ばれますのよ、ウフフフフフ」
「「「ギャーーーーーーー」」」
 女子陸上部に、名雪と美汐と祐一の悲鳴が響いた。
 この二人には「世間の常識回路」は欠片ほども搭載されていない。

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