ペルソナ3
1796話
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ら、俺が魔法を使えるというのは出来るだけ隠しておく方がいい。
だが、この世界は元々魔法というのが存在しているし、影時間やらシャドウやらペルソナやら、色々とファンタジーに溢れている。
であれば、俺が異世界から来たとかいうのはともかく、魔法の類を使えるというのは示しておいた方がいいだろう。
「荒垣、お前もペルソナを使えるって事は、シャドウと戦った事はあるな?」
「あ? ああ。けど、それが何の関係があるんだ?」
「シャドウは魔法を使う。これは分かるな?」
「……ああ」
「だが、俺の場合はペルソナとは違う魔法を使えるんだよ。……こんな風にな」
指を鳴らすと、俺の腕が白炎となり、一匹の子猫の炎獣……ゆかりには見慣れている姿のそれが生み出される。
「っ!?」
だが、ゆかりにとっては見慣れていても、荒垣にとっては当然のように初めて見る代物だ。
寧ろ、驚きの声を上げないだけ大したものだろう。
「他にも幾つか魔法がある。……ちなみに、俺がタルタロスで主に使っている武器は、これだ」
空間倉庫から、ゲイ・ボルグを取り出す。
武器とかにそれ程の造詣がなくても、見て分かるだろう圧倒的な存在感。
「これは……」
荒垣は、いきなり目の前に現れたゲイ・ボルグに目を奪われる。
タルタロスの中で何度も見ているゆかりですら、思わず目を奪われているのだから、どれだけの存在感を持っているのかという事が分かるだろう。
「ま、これが俺の武器な訳だ」
ゲイ・ボルグそのものは見せたが、槍の名前や……ましてや、どうやって入手したのかという事は、当然教えない。
荒垣には協力を求めている立場ではあるが、ゆかりと違って運命共同体という訳ではないのだから。
……それに、荒垣はまだ桐条グループとの繋がりがある筈だ。
ゲイ・ボルグなんて武器を持っているとそちらに知られれば、間違いなく面倒な事になるだろう。
まぁ、ゆかりがペルソナに覚醒したという時点で、遅かれ早かれ向こうに情報が流れる事になりそうだが。
「そんな訳で、俺にペルソナ能力はない。純粋に俺自身の能力で戦闘を行っている。……だからペルソナ云々と言われても、残念ながら俺はそれに助言をしたりは出来ないんだよ。だから、ペルソナ使いとしての先輩の荒垣に、それを頼みたい」
ゲイ・ボルグに意識を奪われていた荒垣は、そんな俺の言葉で我に返る。
「だから、俺はもう……」
「お前が何を言いたいのかは分かる。分かるけど……そこを何とか頼めないか?」
荒垣に向け、深々と頭を下げる。
俺の横では、ゆかりもまた荒垣に頭を下げているのが横目で見えた。
ゆかりだけではなく、俺だって色々と後ろ暗いところはある。
そもそも、偽物であっても戸籍を
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