(原作)ヘンゼルとグレーテル(アレンジ少々アリ)B
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声をかけてきたのはボサボサの髪にボロボロの服を着た 少年にでした。
「君は…?」
『俺の名はアレン。ここではリーダー的なことをやってる』
アレンはドンッと自分の胸を叩きます。
「僕はヘンゼル。ねえ、アレンここは何処だい? 妹のグレーテルの姿が見えないんだ」
『おまえの妹のことは知らないが、ここは檻の中さ』
「檻? どうして檻の中なんかに…いる?」
『君は認められてしまったのさ』
アレンとは違う少年が言いました。気づくと檻の中にはお菓子の家にいた子供達はよりも沢山の子供が居ました。
みんなふくよかで贅沢な体系です。
「認められた…だれに?」
『領主 ジルにさ』
『領主さまは変人なのさ』
『領主さまは変態なのさ』
『僕らは食べ頃を迎えると領主さまの所に連れていかれて』
『『食べられてしまうんだ!!』』
なんという事でしょう…ヘンゼル達は騙されていたのです。
騙されていたことに気づいたヘンゼルは泣いて喚きましたが
『うるさいぞおー餓鬼共ー静かにするべー』
大男の声にその叫びは掻き消されました。
再び子供たちの寝室へ戻った、ベリーヌはグレーテルを起こして、大声でいいました。
『さっさと起きるんだよ。はやく水をくんできて、あんたのお兄ちゃんをふとらせるご馳走を作っておやり。
うんと太ったらジル様へ貢物として送るんだから』
「兄さま…? ヘンゼル兄さまはどこ?
兄さま…? わあああああああああんっ!!」
グレーテルは、わっと泣き出しましたが、いくら泣いてもどうにもなりません。
恐ろしいおばあさん、ベリーヌのいいなりになるしかなかったのです。
かわいそうなヘンゼルのためにと、やったことのない料理を頑張り、ご馳走ができました。
でもグレーテルに与えられたのは、パンの欠片だけでした。
ベリーヌは毎朝、小屋に行って
『ヘンゼル、指を出してごらん。
どのくらい脂がのってきたか調べてやるから』
『ヘンゼル! 太っていることがバレたら食われるぞ!』
アレンが耳打ちで囁きます。
ヘンゼルは指のかわりに、転がっていた小さな骨をつきだしました。
目の悪いベリ
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