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魔法少女リリカルなのは 〜最強のお人好しと黒き羽〜
第三十三話 少女たちの挑戦
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らねばいけないが故に、互いを優先して結果として威力の低い魔法になってしまうことも珍しくない。
そんな中で柚那と雪鳴は互いに全力の魔法を放った。
にも関わらず、それらは元々一つだったかのように、自然と混ざり合い、ひとつとなった。
二つの円舞は混ざり合い、風は翼、氷は胴となり、その姿は風の翼を持った氷の白鳥ととなり、全ての竜巻に向かって飛翔する。
円舞の重ね業/『
風駆雪月
(
ふうかせつげつ
)
』。
一つとなった魔法が全ての竜巻に直撃し、再び凍結し、さらに風の刃がバラバラに切り刻んでいく。
竜巻はジュエルシードのエネルギーを使って再生を試みるが、凍結の影響によって増えた液体はその度に凍結し、風の刃が竜巻としての形を乱していく。
雪鳴と柚那。
二人の魔法によって竜巻はその姿を失った。
残るは、これまでの攻撃を受けてもなお、その暴走を止めないジュエルシードそのものの封印。
ジュエルシードは一箇所に集まり、元々のエネルギーを持って更なる暴走を起こそうとしていた。
――――最後は唯一、魔法のない世界に生まれた魔導師の手に委ねられた。
「ディバイン・バスターっ!!」
後衛で長時間のチャージ時間を得ていたなのはによる、最大火力の砲撃が放たれた。
皆の空を駆け抜け、桜色の閃光は全てのジュエルシード目掛けて直撃した。
「ぐっ……ううぅぅっ!!」
今までで一番凄まじい轟音が炸裂した。
なのはの両手に伝わる、轟音以上の衝撃、振動、そして熱。
たった9歳の少女の小さな身体は悲鳴を上げ、痛みは頭の先から足のつま先まで広がる。
これでまでで最大の威力、最大の魔力消費。
それを持ってしても、まだ足りない。
「まだ……まだっ!!」
だけど諦めない。
不屈の心の名を持つデバイスの使い手が、一人の火力では封印しきれないからと屈するわけにはいかない。
何より、大切な人から授かった魔法で負けるなんて許されない。
この手の魔法は、自分一人で放つ魔法ではないのだから。
「なら、私も」
「えっ!?」
そんななのはの隣に立ち、魔法陣を展開させたのは――――フェイトだった。
なのはと同じくデバイスを前に突き立てると、フェイトのデバイスは刃から砲撃用のスタイルに変化する。
そこに魔力を重点させると、曇天から落ちる雷が魔力に流れ込んでその属性を得る。
雷の性質を持った広域攻撃魔法。
「サンダーレイジッ!!」
フェイトの放った魔法がなのはの砲撃の隣を駆け、ジュエルシードに衝突する。
二人の放った魔法の轟音が響き渡るのを、周りの少年少女が固唾を飲んで見守る。
「
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