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魔法少女リリカルなのは 〜最強のお人好しと黒き羽〜
第三十三話 少女たちの挑戦
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は私だけじゃなく、彼女も一緒にプロテクションを出してくれて、二重の壁がそれを防いだ。

 断続的に迫る攻撃が切れた瞬間、私と彼女は前後に分かれてそれぞれの役割を行う。

 彼女は一緒にいる女性と一緒に竜巻の攻撃を避けて、防いで、何とか接近を試みようとする。

 私はそれを後ろでサポートしつつ、隙があったら砲撃で竜巻そのものを破壊していく。

 やることは今までと変わらない。

 前衛のアタッカーがいて、それをサポートする後衛がいるだけ。

 だけど、お互いの役割を知ってくれる人がいて、それをサポートしてくれる人がいるのはそれがないのとは違うってことを、黒鐘君が教えてくれた。

 彼が教えてくれた言葉の意味が、こうして誰かと戦っていくことで理解を深めてくれる。

 私は魔法と彼に……小伊坂 黒鐘君に出会えて、本当に良かった。

 黒鐘君と魔法が、私の今までを変えてくれた。

 誰かとの出会いは、きっと何かを変えてくれる。

 それをあの子に知ってもらうには、とにかくこの戦いを終わらせないと始まらない。

 私は魔法の展開を始める。

 足元に魔法陣が現わると同時に、私の周囲に無数の魔力弾が浮かび出す。

 レイジングハートを横に払うような動作を合図に、無数の弾丸は不規則な機動を描きながら、あの子に迫る竜巻の攻撃と衝突して破壊する。

 迫る攻撃さえなければ、あとは竜巻に向かって真っ直ぐ行ける。

 私は休まず次の魔法の展開を始める。

「はぁっ!」

 あの子は覇気のある声と共に鎌の形をしたデバイスを振るって竜巻を切り裂いた。

 上下真っ二つになった竜巻の中心から、曇天で暗いこの場を照らすみたいにジュエルシードが一つ、存在を主張するように光り輝いていた。

 私はそれに狙いを定めて、すでに準備を終えていた魔法を放つ。

「ディバイン・バスターっ!」

 一直線に放たれた砲撃が伸びて伸びて、彼女に当たらない方向からジュエルシードに直撃して、その大きな力の暴走を停止させた。

 活動を停止したジュエルシードは、再び暴走しないために、そしてそれを回収するために彼女のデバイスが吸収した。

 今はこんな状況だから、奪い合いなんてしていられないし、早い者勝ちで恨みっこなしって割り切らないといけない。

 だけどいつかは全部、どっちかのものになる。

 そんな間近まで迫った未来を想像していると、後ろから見知った人たちがこちらに迫ってきた。

「なのは!」

「ユーノ君、雪鳴さんに柚那ちゃんも!」

「到着」

「お待たせしました」

 バリアジャケット姿の三人は私の隣までくると、雪鳴さんが真剣な表情で私に状況の説明を求めてきた。

「今、あの子
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