暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは〜無限の可能性〜
第4章:日常と非日常
第122話「秘めていた怒り」
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が、変化していく。
 その感情は―――

「(…やっと気づいた。ずっと彼に抱いていた感情。…それは…)」







   ―――……“怒り”だ。









     ドンッッ!!



「……おいおい…」

 司を中心に立ち上る魔力を見て、優輝は顔を引き攣らせる。

「…なんなんだ、あれは…」

「…私達も見るのは初めてよ。…でも」

「司が…あいつがキレるのなんて、前世でもほとんど見なかったぞ…」

「感情でも左右されるのが天巫女の力…そう言う事なのか…」

 優輝の言葉に、クロノはすぐに理解して納得する。

「ちょっとした油断による隙を突かれたようだけど…止める準備を始めておくか」

「そうね…。奏」

「分かったわ」

 まるで勝利を確信したかのように、後で止めるための準備をする優輝。

「…止める準備をする程なのか…」

「まぁ、あいつが司の逆鱗に触れたのが悪い」

 映像では、司の様子に驚いた神夜が、見えない何かに吹き飛ばされていた。

「あれは…!」

「司の姿をした暴走体がやっていた圧縮障壁に似ているな」

「うーん、溜め込んでいたんだろうねぇ、司ちゃんも」









       =司side=





「っ……!?」

「………」

 “ゆらり”と立ち上がる。
 体中に走る痛みは、“祈り”の力で一時的に遮断し、一気に治す。

「司……!?」

「…もう、いい加減にしなよ」

   ―――“吹き飛べ”

 手を翳し、感情を込めてそう呟く。
 …瞬間。

「がっ…!?」

「……」

 彼は吹き飛ばされる。
 普段は術式などに通したり、集中させる魔力。
 それを圧縮に圧縮を重ねるように小さく固め、衝撃波として撃ち出す。
 感情を利用した天巫女の力。それは圧縮した魔力による衝撃波だ。
 その力は彼の…()()()の防御力も貫く代物だ。

「何が……!?」

「…ずっと、秘めていた…。しがらみがあったから、抑え込んできた。…でも、もう抑える必要はないよね?」

 いつもの私しか知らない人が見たら、驚くだろうね。
 …だって、今の私は明らかにあいつを“見下している”表情なのだから。
 あ、でも優輝君は前世の時に見た事あったね。…今はあんまり見せたくないなぁ。
 やっぱり恥ずかしいし…。…と、それは今は置いておこう。

「…司…?」

「…だって、いつまで経っても反省しないんだもん。誰かが忠告をしても、自分は正しいの一点張り。……ああもう、本当に……」

 戸惑うあいつ。今はそれさえも忌々しく
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