0136話『択捉の気持ちと松輪の着任』
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の肩に手を置いて、
「照月達に任せておいて! 妹さんは必ず助けるから!」
「そうですねー。イタリアもローマという妹がいますから他人事とは思えませんからお任せください」
姉妹艦がいる二人ゆえなのだろう。
かなり燃えているな。
択捉もそれで安心したのか「司令、もう私からはいいです」と言って引き下がっていった。
「まぁそんなわけでみんな。まずは松輪救出のために頑張ってもらいたい」
「「「了解」」」
そしてみんなは出撃していった。
とうの択捉はというと、
「択捉。もし松輪が救出されたらすぐに伝えるから部屋で待っていてもいいんだぞ? 長丁場になるかもしれないからな」
「いえ。司令のお気遣いには感謝しますがすぐに知りたいので私もここで待たせてもらいます。よろしいでしょうか……?」
「そういう事なら構わないよ。でも無理そうだったら強制的に部屋に戻らせるからな?」
「はい、わかりました」
それで出撃した艦隊の報告を待っていた時だった。
『提督! 戦艦夏姫との接触を確認しました。交戦に入ります!』
照月からそんな報告が来たので、
「わかった。丙作戦だからそんなに苦労はしないだろうけど用心してかかってくれ」
『わかりました!』
それで照月との通信を切る。
「でも松輪……早く救出できるといいですね」
「そうだな。こういう時の深海棲艦は中々渋ってくるからな。さっきも言ったように長丁場を覚悟しておいてもいいかもしれないな」
「ですね」
それで択捉とともにこれから苦労するだろう溜息を吐いている時だった。
また照月から通信が入ってきた。
「どうした照月……? みんなは無事か?」
『う、うん……みんなは誰も轟沈していないよ。戦艦夏姫も倒すことが出来たから。だけどね、そのね……』
うん? なんだ、どことなく照月の言葉に歯切れが悪いな。
なにか突発的な事態にでも陥ったのか……?
私がそれで不安がっている時だった。
『提督に択捉ちゃん? 落ち着いて聞いてね? その、松輪ちゃんが救出出来ちゃった……』
「は……?」
「え……?」
それで私と択捉は間抜けな声を上げてしまった。
私の聞き間違いでなければ松輪が救出できたという。
『それじゃすぐに帰投するから待っててね!』
それで照月は通信を切った。
だけどまだ上の空だった私達だけど次第に現実味を帯びてきたのか択捉の表情が喜びで彩られた。
「司令! 松輪が、松輪が鎮守府に来ます!」
「そ、そそそそうだな! でも一旦落ち着こうか!」
「そ、そうですね! それじゃヒッヒッフー……」
「択捉!? それは違うぞ! それに択捉がするとなにかいけない事みたいで……!」
それで執務室は混乱の様相を呈していた
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