夏の素麺レシピ特集・その3
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えて縦4等分に。豚バラ肉は3〜4cmの長さに切り揃える。カレールーは溶けやすいように粗めに刻んでおくと楽だぞ。
鍋に水を張り、カレールーを入れて火にかける。煮立ってきたらトマト、長ねぎ、豚バラを入れて3〜4分アクを取りつつ煮る。めんつゆを加えて軽く煮立たせたら味見して、塩コショウで味を調える。
器に盛り、熱い内にピザ用チーズと刻みネギを散らす。後は別の皿に茹でた素麺と食べやすい形にカットした茹で玉子を添えれば完成。
「んぉ?さっきのカレーと違う匂いがする……」
カレーつけ汁で素麺をズルズル啜っていた蒼龍が、ヒクヒクと鼻を動かしている。
「目敏い……いや、この場合だと鼻敏いか?流石はカレー好き」
早速嗅ぎ付けやがったらしい。温め直したトマトカレーつけ汁を器に盛り、チーズと刻みネギをパラリ。
「ほらよ、『トマトカレーつけ汁』だ」
「そうそう、こーいうのを待ってたんですよぉ!」
嬉しそうに飛び付いた蒼龍は、我先にと素麺を付けて具材と麺を絡ませ、ズルズルと啜る。暫しの沈黙……と、いきなり目をクワッ!と見開くと、
「う〜ま〜い〜ぞ〜!」
と叫んだ。お前はどこの味皇様だよ。
「だってだって!トマトから溶け出した酸味をたっぷりと含んだ甘味と旨味に、クタクタになるまで煮込まれたネギの甘味!そして豚バラから染み出す肉の旨味!そこにカレースパイスの辛味とめんつゆのコクが加わり、それら全てが渾然一体となって織り成す味のハーモニー!そりゃ叫びたくなりますよ!」
と力説された。
「蒼龍」
そんな蒼龍の暴走?に待ったを掛けたのは、同じく二航戦の飛龍だ。
「ん?どしたの飛龍?」
「美味しいのはわかったけどさぁ……」
飛龍は額に青筋を浮かべてピクピクさせている。
「カレーの汁、飛ばしすぎっ!」
「え?……あ」
蒼龍が周りを見渡すと、周りに座っていた全員に蒼龍が啜っていたつけ汁から跳ねた汁が飛んでおり、顔や服に付着していた。しかも最悪な事に、蒼龍を挟んで飛龍の反対側に座っていたのが、白い制服の大和。その純白の上着には、蒼龍が飛ばしたのであろうカレーの汁がまだら模様のように点々と黄色い染みを残していた。
「そ・う・りゅ・う・さ・ん・?」
「ひいぃ〜ん、助けて提督ぅ!」
「無理」
俺がバッサリ切り捨てた瞬間、ゴチンという鈍い音が店内に響いた。
大和と飛龍の拳骨を貰い、頭にデカいたんこぶを作って気絶した蒼龍をソファに寝かせ、試食会は続行という事に。
「さて、気絶したバカはほっといて……今度は素麺を他の麺に見立てて調理してみようと思う」
知っての通り、麺と一概に言っても様々な物があ
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