ペルソナ3
1795話
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聞の勧誘だったりした場合、非常に面倒なのだが。
そんな風に思いながらドアを開けると、そこにいたのは予想通り荒垣だった。
「来たぞ」
「ああ、悪いな。上がってくれ」
「おう。……ほら、これ。差し入れだ」
そう言い、荒垣がコンビニのビニール袋をこっちに渡す。
中に入っているのは、ペットボトルのお茶に、幾つかのスナック菓子。
……本気で気が利くな。
それを受け取り、荒垣を部屋の中に入れる。
「……誰だ?」
そして、部屋の中に荒垣の知らない相手……ゆかりがいるのを見て、微かに眉がしかめられる。
本人にしてみれば、普通に疑問を口にしただけなのだろう。
だが、強面の荒垣なのだから、特にこれといったつもりがなくても、どこか不機嫌そうに見えるのも事実だ。
実際、ゆかりはそんな荒垣の姿を見て少し緊張した様子だったし。
「あんまりゆかりを怖がらせるなよ。ただでさえ、荒垣は強面なんだから」
「……けっ」
俺の言葉に面白くなさそうに反応するものの、荒垣はそれ以上口にしたりせず、部屋の中に入る。
部屋の中には、テーブルが置かれている。
いや、それは考えてみれば普通の事なのだろうが、俺の部屋は狭いのだから、布団を畳んでテーブルがあるだけでも十分立派だ。
……ふと、W世界でロームフェラ財団から……正確にはデルマイユから盗んだ家具の類を使ってみようか? と思わないでもなかったが、一流の家具をこういうアパートの部屋で使うのはかなりシュールだろうと諦めた。
ともあれ、現在俺の部屋では、俺、ゆかり、荒垣の3人が座っていた。
そして、最初に口を開いたのは荒垣。
「……で、アルマー。何だって急に俺を呼んだんだ? そっちの女が何か関係してるのか?」
「ああ、そうだ」
そう頷き、荒垣に対して何と答えようかと迷い……遠回りに説明しても時間が掛かるだけだろうと判断し、口を開く。
「こっちは、岳羽ゆかり。現在、俺とゆかりが2人でタルタロスを攻略しているところだ」
「……何?」
まさか、ゆかりがタルタロスに挑戦しているとは、思わなかったのだろう。
まぁ、見た目は本当に普通――外見はともかく――の女子高生だしな。
「岳羽ゆかりです」
荒垣の視線を受け、ゆかりが頭を下げる。
「お前が、タルタロスに挑んでるのか?」
「はい」
「……それで、俺を呼んだのは何でだ?」
ゆかりを見ていた荒垣だったが、やがてそこから視線を逸らしてそう尋ねてくる。
「このゆかりだったが、昨日……今日か? ともあれ、タルタロスで死神みたいな強力なシャドウと遭遇してな。その時、荒垣が言ってたように死を体験したんだろう。それも、擬似的なものじゃなくて本物の死をな。で、それがトリガー
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