0135話『リシュリューの着任と以前にあった視察の話』
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よろしくね。コマンダンテスト」
それで二人は仲良く執務室を出ていった。
そんな二人を見て思った事は、
「二人を見ているとまるで姉妹のようだな」
《そうですね。それに榛名の事もすぐに受け入れてもらえてよかったです》
「そうだよな。たまに何度か視察に来る他の鎮守府の人は榛名の事を不気味そうな視線で見てくるからな」
《あの時は少し悲しかったですね……》
「まぁ、それだけどその提督の同伴の艦娘に睨まれていてすぐに謝ってきたから怒るに怒れなかったんだよな」
《はい。やはり艦娘の方たちはすぐに分かってくれるようで安心しました》
それで榛名は表情を綻ばせていた。
そして私はその提督に内緒で榛名の事をどう思ったか聞いてみたんだけど返ってきた言葉は、
『どんな形であれ提督とともに過ごせるのですから私は羨ましいと感じました。それに比べてうちの提督と来たら手が早いくせに鈍感で……』
と、いつの間にかその艦娘の愚痴が始まったのでどうしようかという展開になったのはどうしたものかという感じだった。
うちの鎮守府に視察に来る提督は大体は私に好意的な視線を向けてきているので助かっているんだけど、たまに柳葉大将が一緒に同伴してくるとある提督は柳葉大将に信用されていないのか四六時中柳葉大将に監視されていたのを覚えている。
そしてたまに視線が緩くなると途端に私に卑しい視線を向けてくるからたまったものではなかった。
男性視点では分からなかった事も女性になって初めて分かる視線というのを実感できた思いだった。
それでセクハラでもしてきそうな動きをしていたのでどう対応しようか迷った時にすぐに柳葉大将が気づいてその提督の腕を掴んで、
『すまんな、榛名提督。こいつはなにかと欲望に忠実な奴なのでな。儂が同伴しないと視察もまともにできないからな』
と言って結局はその提督は終始どこか悔しそうに帰っていった。
それで視察とは一体なんなんだろう……?という思いに駆られたものだ。
私と私の艦娘達と鎮守府は異世界から来たからと言ってパンダではないのである。
だからもっとまじめにいつも通りに視察をしてもらいたいものであった。
そんな事を思い出して、
「今度、視察してくる提督のためにマニュアルを作成した方がいいかもしれないな……」
《そうですね。私達の鎮守府はどこかしら軽い目で見られている節がありますからね》
「ああ。この鎮守府は憲兵さんとかそう言った役職の人が一切いない珍しい鎮守府でもあるからな。だから今度柳葉大将に相談してみるのもありかもしれないな。
みんなは表立って反対はしないだろうけど部外者をこの鎮守府に少しでもいれたら不安がる子が多そうだから。
それとは別として酒保に女性の人だけを限定して雇ってはいるからみんなはなんとか平気だし、
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