第三章
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、あれはどう見ても尋常なものではないぞ」
「わしもそう思う」
太平は与平のその言葉にこう返した。
「あれはとてもな」
「やはりそう思うな」
「あ奴はまたやったらしいぞ」
ここでだ。太平はこう与平に言ってきた。
「倒れている者の首を取ってじゃ」
「それで手柄としたか」
「そうしたらしいぞ」
「全く。つくづく碌でもない奴じゃな」
倒してもいない者の首を取って手柄にする、そのことを言うのだ。
「それでそのことと関係があるのか」
「その時にどうやらな」
太平はふと聞いた話、知り合いの足軽からの話を与平に話した。
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