託す答え
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「オラァッ??」
レツのパンチがシリュウを襲う。右手に火を纏うレツの拳を避けるシリュウが素早く印を結ぶ
「水遁・水龍弾の術!」
シリュウの術を後ろに跳ぶ事で躱したレツは笑みを浮かべる。強者と戦う事に喜びを見い出す、彼は戦闘好きな人間だった
「強えな。へへっ!燃えてきた??」
「そんな余裕がいつまで持つのか楽しみですよ??」
「火遁・激流火炎??」
レツの手から渦を巻いて火が放たれた。それを躱すシリュウだが、大きく目を見開いていた。何故なら性質変化のみならず血継限界やなどの特殊な術を除けば術を行使する上で印は必ず必要となる。印がチャクラを火に変換させる役割を果たすのだ。しかし、レツは印を必要としない。それはこの忍世界において驚異的かつ革新的な事だった
「また印を結ばずに術を??」
「俺は火の性質変化を使うのに印はいらねえんだよ??」
言うなればレツの特異体質も血継限界というべきもの。シリュウはその異常な能力に驚くが、冷静に考えを巡らせていた
「なるほど。確かだけど厄介な能力だ。しかし・・・・貴方のそれも完全ではないでしょう。忍世界に革新をもたらすかもしれないその力は」
「さあな??」
火を両手に纏い連打を繰り出すが、その全てをシリュウは躱す。攻撃を完全に見切り、レツに触れさせる事はない
「はあっ!」
クナイがレツの?を切りつける。距離を取って相手の動きを注視するが、そこには警戒の色が見えた
「やべえな、こいつ。全然本気じゃねえ」
「(八卦・掌回転??)」
「本当にやり辛いわねー。ハルマ!手伝って??」
ハルマがカナの隣に行き、彼の《黒い》瞳が二人を鋭く見つめる。あくまで相手を見据えながら二人は会話をする
「まず刀をどうにかしないとまずいんだけど」
「奪う隙がない・・・・か?」
接近戦に何度か持ち込んだが、攻撃は夜桜で悉く受け止められた。相手は遠距離戦で戦おうとしているせいで、そう簡単に奪うのは難しい。それでも二人の闘志が消える事は無い
「だけどやるしかない。依頼は必ず成功させる。それにあんな術に縛られたままには出来ねえだろ」
「ええ。そうね。姫様の為にもやらないと」
問題はどうやって相手から夜桜を奪うか。二人が考えを巡らせていると男が口を開く
「夜桜を奪えば俺が使える術は土遁のみ。雷遁が有効だ。そして、俺の身体は不老不死。封印しない限りそのままだ」
「喋れんのかよ」
ハルマのツッコミに確かにと内心同意するカナだが、白眼を使い、相手の動きを見逃さないようにしている
「とりあえずやるわよ!」
ーハルマが吹き飛ばされる。土遁の壁に当たり、砂塵が舞い上がる
「ぐ
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