託す答え
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たせなくとも兄と慕う人に会えた。それだけで彼女は形見が無くとも良くなった
「・・・・・・お前は優しい奴だ。国を正しい方向に導く事が出来る筈だ。民に寄り添いながらな」
彼がくれた言葉を信じて生きていく。今のアサヒならそれが出来る
「はいっ・・・・」
再びハルマに向き直る。腹部から夜桜を抜いたハルマは刀を鞘に納める。腹部に布を巻くカナを指差して彼は問う
「ハルマ。その子はお前の彼女か?」
「いや。腐れ縁」
それをハルマが顔の前で手を振り、否定するとカナはキッと睨みつける
「酷くない?傷付くわよ」
「じゃあ何だよ?」
「ん〜姉?」
少し戯けたように言うカナの言葉をばっさりと切る
「ナルト限定のな」
「はは。じゃあな。ありがとよ」
「俺の方こそありがと」
「頑張れよ」
彼の未練は自身が出した答えだったのかもしれない。穢土転生によって現世に再び現れ、彼は同じように世界を信じる事の出来ないハルマに出会った
「強い人だったわね」
彼はハルマに答えを託した。同じようにありながらもまだ世界を深く知らないハルマだったから託せたもの。だが、人に託すのは簡単ではない。それがずっと追い求めたものなら尚更
「ああ。俺には無理だ。あの人みたいに強くはなれない」
「そうかもね。でも、そんな人に色々なものを託されたんだから頑張らないとね」
想いが伝わってくる。彼の生きてきた道筋が
「そうだな。でもいつかヒカル。あの人みたいに自分の何かを託せるようになりたい。そう思う」
「うん。後はレツだけだけど・・・・・・??」
額当てが外れ、頭から血を流したレツが現れる。時空間忍術で再びこの場所に飛ばされたのだろうか
「レツ!大丈夫か?」
「ああ。マジやべえぜ」
彼らの背後からシリュウの声が聞こえる
「なるほど。二人を倒しましたか。三人まとめて消す為に戻ったのは成功でしたね」
「さて。どれだけ持つか楽しみですよ」
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