暁 〜小説投稿サイト〜
新訳紅桜篇
2 甘い言葉には裏がある。
[2/2]

[8]前話 [9] 最初 [2]次話
を言っただけだ。
    まぁ、やれるもんならやってみろ。何回も言わせるな…
    (そいつ)は、お前の力だけで抑えることは、できない。」


  私は、自分の決意を、はっきりと告げた。

  _「…だからこそ、私は自力で(わたし)を抑えてみせる。
    たとえ、お前や、運命が立ちはだかろうと…『私』という人格が死ぬまで、
    (そいつ)に抗ってみせる。」



  _「そうかィ…。ま、せいぜいお前のその、『獣』に人格を飲まれぬよう、頑張れ。」


  高杉(あいつ)は、そう言って、私を隅へ追い詰めて、不敵な笑みを浮かべた。
  
  視線をそらそうとするも、なぜか高杉から目が離せない…。

  _! 心臓が悲鳴を上げた。
   キリキリと締め付けられるような痛みが、私を襲う。

  呼吸が、乱れる。

  _「オレを解放しろ」
  _「オレと一緒に暴れようぜ…」


  高杉と、(そいつ)の声がかぶる…


  遠くなる意識を必死で引っ張り戻し、気力で踏ん張る。

  _「私は…負けない……もう決して、(そいつ)のために、人を殺させない…!」


  _「…そうかィ…。」


  高杉はそれだけ言うと、武器倉庫から、去っていった。  

[8]前話 [9] 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ