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新訳紅桜篇
1 自分の感情には、客観的に。これ、常識。
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に入った時から、私の本職と、彼の本職「人斬り」 が似ていたからか、
  私と彼は、なんとなく仲が良かった。


  今では、何でも相談しあう中だ。
  もちろん、私は、そこまで深いところまでの付き合いはしていない。
  せいぜい、他愛もないことの愚痴をこぼすくらいだ。

  …例えば、上司のまた子と、どちらの足が長いかを争ったこと、とか…。
  とにかく、しょうもないことだ。




  _「それは、ヤバいんじゃないですか?
    高…いや、総督にも、相談されました?」

  _「いや、まだだ。というより、あの方はもうすでに、気づいてらっしゃると思う。
    私は、そういう研究の、被験者になってしまったからねぇ…。」

  _「…そうだったんですか…。
    ってか、そもそも『紅桜』って、何なんですか?
    武器ですか? それとも…」

  _「…詳しいことはよく分からないが、どうやら、一見普通の刀だが、
    使えば使うほど、体に侵食していくらしい。

    まるで、私が私でなくなりつつあるようだ。」

  _「へぇ…。」

  _「だが今は、この船に、30本以上の紅桜が乗っているらしい。
    あの方のご意向で、次 江戸の町を襲撃する際に、鬼兵隊の約4分の1の隊士たちに持たせ、
    江戸を、火の海にするつもりだそうだ。」


  _「そうだったんですか…。
    そういえば私、また子先輩から 今朝、武器庫の中の武器の在庫を確認するように、と
    言われました。その『紅桜』とやらも、武器庫の中にあるんですかね?」


  _「ああ。多分あるだろう。」

  _「わかりました…。では…私は、この辺で。
    今から在庫の確認をしませんと。今日中には、書類を作って、提出せねばなりませんので。」

  _「頑張りなされよ。」



  仁蔵を置いて、席を立つ。
  食器を食堂の回収レーンに出し、まず、また子のところへ行く。


  書類の形式などの確認をしに。




  また子に確認すると、データは全て、最近導入したばかりのタブレットで入力するように、
  との、ことだった。


  武器庫の前に来る。
  また子から預かった鍵を手に、ロックを解除して、中へ入る。

  カビ臭かった。

  _こんなに臭いと、肺がんになる。


  そう考え、在庫を確認しようとあたりを見渡すと、

  どう考えても、1人で今日中に終われるような量ではない、大量の武器があった。


  _また子のやつ…やってくれたな…
   日頃の仕返しか…、まったく。


  せめて、入力がタブレット式、と
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