暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはStrikerS 〜困った時の機械ネコ〜
第2章 『ネコは三月を』
第37話 『ご存知なので』
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、シグナムの指摘に、消え入りそうな声で前で手を組む。


「はじめは口調からよい出会いかたと思ったのですが」
「違うんです……彼を見つけた喜びで、全くそんなことは」


 三度目の違うには力がない。
 そしてシャッハはシグナムの目を見ながら、


「それでですね、今日はこんなこともありましたが、機会がありましたら改めて謝罪の場を設けていただきたく……」


 泣きそうなのか恥ずかしいのか分からない顔で懇願した。シグナムはその真剣なまなざしを逸らすことはできず、少し顎を引いて、


「わ、かりました」


 と頷くしかなかった。


「本当ですか!?」


 シャッハの目が輝きに満ち、


「はい」
「ありがとうございます!」


 深々とお辞儀をする。


(まあ、仕方あるまい。それに……)


 普段の彼の行動を思い出すと、僅かながら胸がちくりとし、


(勘違いされたままのコタロウを見るのは、嫌だしな)


 自分の中にある思いが主の為なのか自分の為なのか分からなかったが、勘違いされたままの彼を見るのは腑に落ちなかった。


「それで」
「え、それで?」


 今度はシグナムがシャッハに訊ね、なんでしょう? と彼女は首をかしげた。


「カリム少将とアコース査察官はご存知なので?」
「あ、う……」


 なるほど、話さないほうがいいのか。と、思いつつ相手には冗談ともとれる笑みを浮かべて見せた。








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