暁 〜小説投稿サイト〜
異世界に転生したら、強くてニューゲームでした。(編集中)
召喚!《サモン!》
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く怖かった。だかた、僕の中でお父様のイメージは怖い人、となっているのだ。

窓の外をみると、小鳥(青)が2羽に増え、お互いを追いかけていた。

(……平和だなぁ)

最早出来ることといえば現実逃避しか見当たらず、僕は脳を平和脳に切り替えた。

(うん、なんとかなるよ。お母様、昨日うれしそうだったし。大丈夫、大丈夫)

無意識のうちに手のひらに『人』を3回書き、飲み込んだ。

《ガチャッ……》

とうとうきた。予想通り、そこにいたのはシャノンである。

「お父様とお母様がお呼びですよ、イヴお坊ちゃん。居間の方に行きましょう」

ベッドに座りこんでいる僕を抱き上げ、シャノンは居間に向かった。




想像していたような、お金持ちの家で見られるよく分からない彫刻や銅像はなく、すっきりと上品なのがこの家の居間だ。太陽の光をしっかりと受けられる設計になっていて、明かるい。

白を基調にし、所々にはアクセントに金箔が貼られている。丁度、『どうぶつの森』のロイヤル家具のようだった。あれ、ハマってたんだよね(笑)

絵画の代わりに壁に掛けられているのは僕ら子どもの写真ばかりで、温かい雰囲気を出している。

部屋の中央に置かれた白いソファーに、お父様とお母様はゆったりと腰掛けていた。

僕は、シャノンに連れられてそこへ近づいた。心臓がうるさかった。

「おはよう、イヴ」

お父様が言う。想像していたよりもずっと温かい声色で、ビクビクしていた自分が可笑しかった。お兄様の稽古のときは、ホントに怖いって思ったのに。

「おあよーごじゃいます、おとーしゃま。おかーしゃま」

「おはよう、イヴ。昨日はよく眠れた?」

困った顔で、首をふるふると振ってみせる。今日が恐ろしくて眠れなかったなんて言わないけど、お母様は違う方向に勘違いしたみたい。

「そうよね、魔法を使った後はアドレナリンがどうしても出るもの。しかも、木龍なんか…」

ホントは違うんだけど、そういうことにして話を合わせる。

「イヴ、エリスから聞いたんだが…」

そら来たっ!僕は身構える。

「昨日、魔法を使ったそうだね?」

「はい、おとーしゃま」

目を合わせた。お父様も、僕をじっと見ている。

「私にも、見せてくれないか」

……まぁ、想定していたことではある。最悪の結果(お説教タイム)にならなかったぶんだけマシだと言い聞かせ、指先に魔力を集めた。

僕「ストロム・ロン!」

床に、あの魔法陣が現れた。
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