ペルソナ3
1793話
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ってきたのとは違う、圧倒的な強さを持つシャドウ。
まだ直接戦った訳ではないから、はっきりとは分からないが……ネギま世界のフェイトと同程度の強さは持っているような気がする。
あくまでも最低限であっても、だ。
実際にはそれ以上の力を持っている可能性は十分にあった。
まさに死神そのものと呼べるシャドウは、俺の方にその仮面を向ける。
どうやら、ゆかりよりも俺の方が獲物としては相応しいと、そう判断したらしい。
「ア、アクセル……」
ゆかりも、この死神が今まで戦ってきた相手とは大きく違う……比べるのも馬鹿らしくなる相手だというのは、理解したらしい。
掠れた声でそう言ってくるのを聞く。
「……逃げろ。階段を降りろ」
短く、それだけを告げる。
この死神を前にして、とてもではないが影のゲートを展開しているような余裕はない。 影のゲートは、影がある場所ならどこにでも転移が可能という素晴らしい性能を持った転移魔法だが、身体が影に沈むという行動をする必要がある。
普通であれば、その程度は何でもないのだろう。
だが……最低でもフェイト級の強さを持つこの死神を相手に、そんな悠長な真似をしている余裕はない。
まだ、ここが階段を上がってすぐの場所だったことを幸運と思うべきだろう。
少なくても、ゆかりを俺と死神の戦闘に巻き込むような事にはならないで済むのだから。
……もっとも、今の状況でゆかりが大人しく階段まで下がれるか……という点があるが。
幾多もの戦いを経験してきた俺であっても、緊張するだけの強さを持つ敵だ。
普通の……それこそ少し前までは普通の女子高生で、戦いの経験も弱い雑魚シャドウとのものしかないとなれば、この死神のような圧倒的な存在を前にして怖じ気づくなという方が無理だった。
だが……それでも、このまま俺たちの戦いに巻き込むというのは、致命的だ。
幸い、今は死神も俺の様子を窺うかのように、じっとこちらを見ている。
もし何か行動に出た場合、恐らく……いや、間違いなくゆかりも巻き込まれる事になるだろう。
そうなれば、炎獣がいる今のゆかりであっても、生き延びるのは難しい。
「行け! ここは俺が食い止める!」
そう叫んだ瞬間、俺は一気に前に出る。
とにかく、この死神の注意をゆかりに向ける訳にはいかないからだ。
この死神の注意がゆかりに向けば、ゆかりはまず生き延びる事は不可能だろう。
そうならない為には、俺が死神を引きつけるしかない。
死神もその辺りの事情全てを察している訳ではないのだろうが、急速に近づく俺の姿に反応を示す。
圧倒的な銃身の長さを持つ拳銃の銃口を、あっさりと俺の方に向けてきたのだ。
その素早さは、明らかに取り扱いがしにくい拳銃を持っていると
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