暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
ペルソナ3
1792話
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 シャドウというのは、基本的に奇妙な姿をしている。
 それこそ、スライムだったり、木の根が王冠を被ってるような奴だったり、今ゆかりが矢で倒した掌のような奴だったり。
 自分の予想外の姿を見せる敵が姿を見るというのは、当然ながら見た者は驚き、一瞬だが動きを止めさせる。
 だが、それはあくまでもその姿に慣れていないからだ。
 逆に言えば、その姿に慣れれば躊躇なく攻撃を行う事が出来る。
 ゆかりに戦闘を任せた結果、多くのシャドウを倒す事に成功し、既にシャドウに向かって矢を射るという行為に躊躇はなくなっていた。
 ……まぁ、シャドウが人の形をしていないというのも大きいんだろうが。
 何だかんだと、ゆかりはついこの前までは一般人だったのだ。
 そうである以上、恐らくいきなり人間に向かって矢を射れと言われても、はいそうですかとはいかないだろう。
 間違いなく、躊躇する筈だ。
 そういう意味では、この先人型のシャドウが出てきたりした場合、ちょっと対応に苦慮するかもしれないな。
 ゆかりに人を射る事が出来るようになれ……というのも、ちょっと言いにくいし。
 まぁ、今のところはそういう人型のシャドウは出てきていないし、もし出てきたとしても俺が何とかしてやればいいだけだが。
 けど、ゆかりが容赦なく人に向かって矢を射る事が出来るようになったりした場合、色々と将来的に不味い事になりそうな気もする。

「何?」
「いや、何でもない」

 ゆかりの言葉に首を振り、階段を上がってタルタロスを次の階に上がっていき……
 その階に上がった瞬間、念動力が危険を察知して俺に伝えてくるのだった。
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