暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
ペルソナ3
1792話
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「でしょ、だからもうちょっと宝箱を探しましょう」

 だからこそ、ゆかりは俺に向かってそう言ってきたのだろうし、俺もそれには賛成だった。
 そもそもの話、俺がこのタルタロスに挑戦している最大の理由は、今のマハブフを封じ込めてた宝石しかり、宝玉輪のようにまだどんな魔法が封じられているのかは分からないが、大きな効果を持つだろう魔法が封じ込められているだろうマジックアイテムしかり……
 そんなのを、出来るだけ入手する為というのが大きな理由なのだから。
 ちなみに宝玉輪をまだ使っていないのは、小ボスのところに唯一あった宝箱から入手した代物だけに、恐らく希少な品だと判断している為だ。

「そうだな、ならもう少ししっかりと塔の中を調べていくか」

 普通なら、こういうダンジョンを攻略する時には何らかの手段でマッピングをしていく物だろう。
 それこそ、コンピュータとかが使えれば、そういうソフトを誰かに作って貰えるように依頼してもいいんだが……この影時間だと、コンピュータの類は使えないんだよな。
 それでいながら、銃の類は普通に使えるのは……恐らく、複雑な仕組みの機械は使えなくて、単純な仕組みなら使えるといったところか。
 コンピュータが使えない以上、単純に紙でマッピングしてもいいんだが……タルタロスは、影時間になる度に内部構造が変化する。
 つまり、マッピングをする意味がないという事になる。
 ……まぁ、全くマッピングが無意味かと言われれば、その日の間ならマッピングした地図を使えるから、全くの無意味って訳じゃないんだろうが。
 とにかく、俺とゆかり、ついでに子猫の炎獣は、宝箱を求めてタルタロスの中を歩き回る。
 そうなれば、当然のように途中でシャドウと遭遇もするのだが、そちらは特に問題なく倒す事が出来ていた。
 もっと上の階層なら、多少苦戦する敵が出てくるかもしれないが、この階層であれば特に注意する相手は存在しない。
 もっとも、それはあくまでも俺だからであって、ゆかりは炎獣がいるからこそ戦う事が出来ているのだが。
 ゆかりを鍛えるという意味では、それなりに意味のある戦闘を行いながら俺達はその階層を移動していき、上に続く階段を見つけても、すぐに階段を上らず全ての宝箱を開ける……といった風に行動していく。
 マハブフと同じような魔力を持った、赤や緑といった宝石を見つけたり、何故ここにあるのかは分からないが、とにかく以前のように現金を手に入れたり、店で売っているような傷薬を見つけたり……そんな風にしながら、タルタロスを攻略していく。

「やぁっ!」

 ゆかりの気合いの声と共に射られた矢が、掌を胴体にしたようなシャドウの身体を貫き、倒す。

「大分慣れてきたな」
「そうね、シャドウが出てきてもあまり驚かなくなったわ」

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