第02話 満州会戦 オープニング
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し、それを証明するものはない。
第四艦隊を指揮するのがゲーム主人公の東郷毅提督。
そして僕が所属するのが新鋭艦隊を揃えた主力の第一艦隊。
艦橋にあるコンソールを操作し各艦隊の位置を確認する。
「大原艦長、具申します」
戦艦を第四艦隊が援護できるよう前進させ、
第二、第三艦隊との間に他の第一艦隊を挟むように位置を取る。
「圧倒的ではないか我が軍は」艦長の大原中将が声をあげる。
「はい。東郷提督も旧世代の艦隊で戦果を上げております」
「ふむ。彼はもう少し真面目なら、もっと疎まれず出世できるものを……」
艦長と副官がスクリーンを見ながら暢気に会話を交わす中で急いで戦術プログラムを組み込む。
「それにしても敵の数が少ない気がするな」
「はっ。どこかに隠れている可能性もあるので注意すべきかと」
「旗艦、日向より連絡。全艦、惑星満州へ向けて全速前進せよ」
ズズーン!!と大きな音が艦内に響き渡る。
「なにごとか?」「だ、第一艦隊の旗艦、日向が大破」「なにっ?」
「敵か? どこからだ?」「こ、これは……!?」
「味方です、味方の第二艦隊が第一艦隊を攻撃中!!」「樋口提督が?」
「末山提督の第三艦隊からも攻撃! 旗艦日向が撃沈!」「裏切りかっ!」
(マジかよ!くそっ!記憶が戻ったと思ったらゲームオーバー?)
どうにか状況を打開するため、参謀として艦長に声をかける。
「大原艦長! 残りの第一艦隊の指揮を。
旗艦が沈んだ今、序列から言うと艦長に指揮権が委譲されます」
味方の裏切りにより次々と艦隊が撃沈し艦橋にうめき声が満ちる。
「兵はともかく将が動揺してはなりません」力強い声で言い放つ。
「第四艦隊の東郷提督と連携して撤退を。よろしいですね」
「後方から中帝国の主力艦隊!」オペレーターが叫ぶ。
「全艦隊応戦! 砲門開けえ!! 回頭百八十度ッ!!」大原艦長が叫ぶ。
ズズーン!!
搭乗する新鋭戦艦の三笠にミサイルが被弾し大原艦長が倒れる。
「伏見参謀……君が、艦隊の指揮をとれ……」「私がですか?」
「健在な士官の中でどうやら君が最高位だ……。君の手腕をみせて……く……」
意識を失った艦長は医務室に運ばれる。
「全艦に連絡する。こちらは第一艦隊の艦隊参謀長、伏見少将だ」
残った艦隊に向けて士気を高めるため似合わない演説を垂れる。
「戦艦三笠が被弾し指揮官の大原中将が重傷を負われた。
中将の命により、私が第一艦隊の指揮を執る」
「心配しなくていい。指示に従ってくれれば、大丈夫だ。
生きて帰りたいと望む者に求める。
冷静さを保ち、私の指示通りに行動してほしい」
「残る第一艦
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