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魔法少女リリカルなのは 〜黒衣の魔導剣士〜 Another
第7話 「異なる流れ」
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ろがあるのか、どうもアリシアに対しても意識してしまう部分がある。
 思考の仕方や知識は大人でも性的な部分は肉体年齢に近くなるように何かされたのかもしれない。まあ距離が近いだけならアリシアよりも異性との距離を考えずに接してくる奴が居たので堪えられないということはないのだが。

「別に気にするほど近くないと思うんだけど……もしかして〜ショウはわたしのこと意識しちゃってるのかな? まあ無理もないけどね。わたしはショウよりもお姉さんだし、自分で言うのもなんだけど可愛いし」

 苛立ちを覚える笑みを浮かべるアリシアは見た目はともかく性格は可愛いとは言えないだろう。こういうのが良いという奴が居るのならば俺は物好きだと思う。
 俺の知る奴にも似たような言動をするのは居たが……あいつらは表面上というか根っこは別だって分かってたからな。割とアリシアは素のところも混じっている気がするし、そのせいか耐性があるはずなのに微妙にすり抜けてくる。そのうち慣れそうでもあるが……

「お前よりフェイトの方が遥かに可愛いけどな」
「なっ……そういうこと言っちゃう。今多分わたしの方が小さいだろうけど、遺伝子的には同じなんだからわたしだってフェイトと同じように成長しそうなのに。大体この世界のフェイトはショウの知ってるフェイトと同じかどうか分からないじゃん!」
「確かに細かい部分は分からないが、外見や大まかな性格が違ってるのは思えない」
「何でそう言えるの?」
「さっき会ったからだ」

 予想外の言葉だったのか、アリシアはこちらを見たまま動きを止める。ただそれでも思考は続いているのか何度か瞬きを繰り返した。

「……何やっちゃってんの!? いやまあ外を歩けばその可能性はあるけどさ。ショウってなのは側で行動するつもりだったよね? なのは達よりも先にフェイトと遭遇しちゃうとか幸先悪すぎというか、現場で顔を合わせた時の亀裂の入り方がやばいよね!」
「それが分かってるからあれこれ考えてるんだろ……というか、気持ちは分かるが少し落ち着け。正直近くで騒がれるとうるさい。非常にうるさい」
「段階を上げて言い直さなくてもいいじゃん。大体その原因を作ったのはそっちのくせに!」
「だからどうするかを考えてるんだろ。お前はこれでも読んで大人しくしてろ」

 俺は袋の中からアリシアからお願いされていた漫画を取り出す。
 漫画のタイトルは『金の私と黒の騎士さん』。ファンタジー世界を舞台にした少女漫画であり、女子の間ではそこそこ人気のある作品らしい。まあ女子は一度は白馬の王子に憧れるものだろうし、過去に恋愛の関わる作品は数多く読んできたから気持ちは分からなくもない。
 この世界のあいつがその手のものが好きなのかは分からないが……ある意味そのへんが苦手な方が関わろうと身としては楽な
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