ペルソナ3
1790話
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「ペルソナ使い、ね。その単語はさっきも口にしたな」
「……ああ。ペルソナってのは……いや、その前に聞いておく事があったな。アルマー、お前は影時間を体験している。それは間違いないな?」
「ああ」
「なら、影時間の中で……こういう言い方をするのは何だが、モンスターに遭遇した事はあるか?」
モンスター? と一瞬戸惑ったが、すぐにそのモンスターというのが何を意味しているのかを理解する。
「ああ。スライムもどきや鳥、手袋とかか。俺は影って呼んでるけど。遭遇した事はあるぞ」
そう告げると、何故か荒垣の表情が固まる。
うん? 今、何か荒垣が驚くような事を口にしたか?
「お前……はぐれだけならまだしも、それ以外のシャドウとも戦っている、だと? もしかして、タルタロスに行ってるのか?」
「シャドウ? タルタロス?」
俺には覚えのない単語に、荒垣に向かって尋ね返す。
……いや、分かってはいた。恐らくシャドウというのは、俺が影と呼んでいる存在の正式な名称なのだろう。
それこそ、あの現象を影時間と呼ぶように、荒垣の中では影はシャドウと言われていたと考えて間違いない。
にしてもシャドウ、か。
最初に俺があの影を何と呼ぶかで迷った時、候補の1つとしてシャドウというのがあった。
だが、俺が率いているのがシャドウミラーたという事もあって、結局名前は影という事にしたんだが……
シャドウ、か。
若干思うところがない訳ではないが、この世界でそう呼ばれているのであれば、それはそれとして受け入れよう。
「シャドウってのは、お前が影と呼んでいる奴の名前だな。タルタロスは影時間の時だけ存在する場所だ」
「月光館学園のか?」
「ああ。……知ってるのか」
そう言いながらも、荒垣は特に驚いた様子も見せずに俺の方を見ていた。
まぁ、今までのやり取りから俺が塔……タルタロスに入っているというのは、予想出来ていたんだろう。
「毎晩のように行ってるよ。ただ、毎回中身が変わるから、結構大変だが」
「……だろうな。アキや桐条も2階くらいしか手を出していなかった筈だ。……戦力の問題もあって」
「ペルソナ、とかいうのが使えるんだろ? なのに戦力不足なのか?」
俺とゆかりの場合は、そのペルソナというのがないけど普通に5階まで行ってるんだけどな。
まぁ、俺の場合はそのペルソナとかいうのよりも圧倒的に強力な攻撃方法が幾つもあるし、ゆかりは炎獣で防御しつつ本人は後ろから弓で攻撃だからな。
あの程度の影……いや、シャドウが多少頑張ったところで、特に問題はない。
「当然だろ。俺達は別に戦闘訓練を受けてるって訳じゃねえんだ。……それに、今の俺はアキ達と距離を置いてるからな」
何だか色々と複雑そうな事情が
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